絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

2016年3月のブログ記事

  • 肝性脳症

    「ハキハキ喋って! どうしたん? お酒…まさか…飲んでる?」 「飲んでないぞ…」 「いや…飲んどるね。その喋り方。」 こんな押し問答の繰り返しの毎日が続いていた。仕事帰りに必ず電話してあっちゃんの様子を探る。 あっちゃんの事が気になって気になって仕方ないのだ。電話に出ると、「仕事してるんだ!」と、... 続きをみる

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  • あっちゃん家のお墓には入らない!

    今日、私は、あっちゃんの待つ家に帰る。 でも…それは・・ひと時の時間に過ぎない。私は…もう・・自分の最期の最期の居場所を決めた。 「骨壷の大きさはどうしますか?」 即座に答えた。 「大で…」 「あっちゃんは体が大きいから、一番大きいのでお願いします。」見た目の大きさと骨の大きさ(量)は比例しないの... 続きをみる

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  • 肝硬変の末期

    昨日…京都にいる義父の姉(93歳)と電話で話す機会があった。 「お孫さんの誕生おめでとう〜」から始まって、あっちゃんの話題になった。話す気分でもなかったし、話し出すと長くなるのも知っていたので、早めに切ろうと思っていると、娘の結婚式の話になった。そして、 「今だから…言うけれど・・・あっちゃんの顔... 続きをみる

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  • 子守歌

    小さななっちゃん(孫の愛称)を抱きながら子守歌を口ずさむ。 私は時として、天才作詞家・作曲家になるみたいで、私の歌う子守歌は涙を誘う。 勿論…眠りも誘う。 時々…泣き泣き歌っている。横を見てみると…娘も泣いている。 昔も…こうして…娘を両手に優しく抱き込み、私だけの 「子守歌」歌っていたなぁ…。 ... 続きをみる

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  • 透明人間

    心が…安らいだ気がする。 自宅を離れて一ヶ月…が過ぎた。 娘夫婦以外は知る人もいなくて… 誰に声をかけられる訳でもなく 例えノーメイクでも気にならず… 「元気になった?」 「この頃どうしているの?」 言葉を返すことも要らない。 私の事など…知る人は 一人もいない。 私はまるで 透明人間になったよう... 続きをみる

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  • みじめ…

    惨めだ! 惨めだ! 惨めだ・・・ と…思う。 あっちゃんを亡くした私が。 とても…とても惨めだ。 可哀想だとも思う。 勿論、一番可哀想なのは、あっちゃんだということは分かっている。人生半ばにして…遣り残した事は山積みで…無念で仕方ないだろう。 しかし、こうして生きている私も 結構・・・辛い… 相当... 続きをみる

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  • 国道1号線

    大きなベランダ側の窓を開けると、目の前を国道2号線が走っている。 途切れる事なく行き交う車…何処から来て、何処へ向かうのだろう。 約10年前にあっちゃんが「国道1号線の起点」を見に行こうと誘った。 何故…国道1号線の「始め」を見たいのだろう…その時はそう思った。 国道2号線は、私の生活道路。しかも... 続きをみる

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  • 特別で異常な「普通」

    どうのこうの言ったって…生きているんだ。 毎日食べて…寝て… 笑って…泣いて… あっちゃんが、緊急入院してから、心痛の為だろうか10キロ落ちた体重も、今では、加速度的に元に戻りつつある。 こんなにも毎日が「哀しい」だの…「苦しい」だの…言っているのに…。 その現実一つ取ってみても… 私は、「普通」... 続きをみる

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  • 恋しいゆうれい

    自宅から離れて暮らしていると… 時々、誰もいない…真っ暗で…明かりのつくことがない…そんな我が家でも恋しくなることがある。 (とは言っても、現在裁判中なので、今でも「我が家」と呼べるかどうかは分からないが…) そこには、あっちゃんが待っていそうな…気がする。 二人で過ごした、跡がある。形跡が…残っ... 続きをみる

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  • 戻れるものなら…

    こっちに来て…2週間が過ぎようとしていた。 こっちに来て… 食事をする時、一人ではなくなった。お風呂はなんと…順番待ちになった。トイレに行くのは、少し遠慮がち…これも集団生活ならではのことだろう。(と、言っても大人3人、新生児1人だけれど…) いつも行くスーパーまでの道順も、スムーズに進める車線変... 続きをみる

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  • 重なる…蘇る…

    重なる…、 蘇る…。 「ただいまー。」 玄関を入ると、消毒綿で手を拭く。 玄関に入ってすぐの部屋が、私が産後一ヶ月間娘と一緒に過ごした場所だ。 乳の匂いと真綿の中にでもいるような柔らかい空間がそこにはあった。 あっちゃんは、毎日毎日…そこへ駆け込んで来た。 眠っている姿を見ては、手や顔を撫で、泣い... 続きをみる

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  • 鬼嫁奮闘記④

    外に出ると、大きく背伸びして青空を見上げた。いつになく…空は晴れ渡っている様に感じた。冷たいけれど…澄んだ空気が、これからの生活を暗示しているのか…身が引き締まる思いがした。 今日から始まる…新しい生活… 期待半分…不安半分…、 どうせ生きなければならないのなら、「楽しんでやれ!」そんな気持ちで、... 続きをみる

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  • お世話になりました

    30年近く勤めた仕事に一先ず…ピリオドを打った。 人は…出産をした娘さんのためだろう・・と言う。 産後の手伝いだとも… 確かに…きっかけには違いない。 しかし本当の処、ちょっとした思惑があった。 「あっちゃんのいないこれからの人生」… 知らない土地で 娘の家族の中で 生活の基盤はなんとしようか… ... 続きをみる

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