「これからの一生」という本の中のお爺さんが言った。

「人は、愛する人がいなければ生きていけない。愛さねばならない。誰かを思う時、苦しかったり辛かったりする。だけど、それも愛だ」と。

私も・・・そう・・・。

あっちゃんを思うと、とても苦しい・・。

「やっぱり、愛なのかぁ」と、思いながら、家の中を・・・

360度見回してみる。

何度も何度も見回してみる。

やっぱり・・・いないよねぇ。

振り向けば、そこに居たのに。

ここだけが、

あっちゃんの居場所なのに。

あっちゃんと暮していたことが夢の中の出来事だったような気がすることがある。

あの換気扇の下で煙草吸っていたのに・・・

ソファのいつもの場所に座ってDVD見ていたのに・・・

布団に潜って、携帯いじっていたのに・・・

いびきかいて寝ていたのに・・・

確かに、ここにいたのに。

あっちゃんは・・・

本当にいないんだ・・。

後ろを見ても、横を見ても、

見回してみても、

あっちゃんは、いるはずないんだ。

あっちゃんに・・

会いにいきたい。

（12月・・「死の宣告」を受けた12月が来る。この頃、家の中がざわついているように感じるのは気のせいだろうか。私一人しかいないはずなのに。

私の心が・・今・・・心が落ち着かない。）

だから・・・・見回してみる。