絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

国道1号線

大きなベランダ側の窓を開けると、目の前を国道2号線が走っている。

途切れる事なく行き交う車…何処から来て、何処へ向かうのだろう。

約10年前にあっちゃんが「国道1号線の起点」を見に行こうと誘った。

何故…国道1号線の「始め」を見たいのだろう…その時はそう思った。


国道2号線は、私の生活道路。しかも2号線の「終点」は、よく知っていた。何故なら、2号線に続く国道3号線は、あっちゃんと私が大学時代を過ごし…生活し…遊んでいた…そんな思い出の道路だった。

1号線が見たい…と言った頃、我が家の生活状況も変わろうとしていた。娘が進学のために故郷を離れた。

あっちゃんと私は、2回目の「2人だけの生活」が始まったばかりでもあった。

生きている以上…幾つもの「始まり」と 「終わり」を経験する。それは…時には自ら望んだ変化であったり…なかったり…もする。


その「終わり」方は分からない。

だから、せめて「始まり」ぐらいは、自分の意思で、目標を持ち、納得した場所から…スタートしたいものだ。

「始まり」はいつも輝かしいものでなければならないと思う。


あっちゃんは、きっと…

娘のいない寂しさもあっただろう。都会で学ぶ娘への期待もあっただろう。そして心配もあったであろう。

だから、きっと…

娘のスタート地点が見たかったのだ。愛する娘の人生のスタートを見ておきたかったのだろう。

東京の日本橋…で見つけた。

国道1号線の「起点」

ここからスタートか。

1号線の…

そして娘の…

国道1号線の「 終点」は、あっちゃんが大好きな大阪。そして、2人が青春時代を楽しんだ九州へと続く。


今…目の前の2号線を

車が止めどなく行き交っている。

私のスタート地点は、まだ見えない。納得できる私の「始まり」の場所を見つけなければならないと思う。

「終わり」は…

あっちゃんのいる場所…と

決まっているのだから。

×

非ログインユーザーとして返信する