絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

肝硬変の末期

昨日…京都にいる義父の姉(93歳)と電話で話す機会があった。


「お孫さんの誕生おめでとう〜」から始まって、あっちゃんの話題になった。話す気分でもなかったし、話し出すと長くなるのも知っていたので、早めに切ろうと思っていると、娘の結婚式の話になった。そして、


「今だから…言うけれど・・・あっちゃんの顔を見て…この人…私より先に逝ってしまうんじゃないかって感じてたのよ。」

・・・だって・・

えっ!

なにぃ!

今?

死んでしまうかも…って思ったの?


もっと…早く言ってよ!

気になったら教えてよ!


言ってくれたら、間に合ったかもしれないじゃない。

あっちゃんは、娘の挙式後二ヶ月で他界した。

あの時…話してくれてたら・・

何かが変わったのだろうか。

何も変わってはいないだろう。

いずれにせよ、いい気分ではなかった。これだから…人と話すのは嫌なのよねぇ。心地よく私の心に入ってくる言葉なんてありゃしない。


挙式を控えた年(2014年)の夏頃から、あっちゃんは、ダイエットと禁酒をまた始めた。一番カッコいい花嫁の父を演じるために。

その甲斐あって、頬も少し削ぎ落とされ、まさか、腹水なんて思わないから…それでもお腹も少し引っ込み、夏に予約したタキシードのズボンが緩くなるまでになっていた。

禁酒して、病院へも点滴に通っていたので黄疸も薄くなり、私には絶好調の体調の様に見えた。

しかし…見る人が見ると、健康とはほど遠い面持ちだったのだろう。


言われてみれば、普段の明るさは無く…どことなく遠くを見つめている様にも見えた。

作り笑いが淋しさを物語っている様にも…。

お喋りなあっちゃんが、確かに静かだった。それは、花嫁の父だからではなく…体の調子が悪かったのかもしれない。


二次会も、注文した生ビールには、殆ど手をつけず、ホテルに帰ると、ベッドに潜り込み、次の日の昼まで眠ってた。何度起こしても起きなくて…


そうそう…起きた時の顔は、異常なほど浮腫んでいた。


もう肝硬変の末期だったのだ。

それを、あっちゃんは知っていたのだ。

だから、あっちゃんは、その日を境にまた…

お酒を飲み始めた…


死を…その時から覚悟していたのかもしれない。

すれ違いの生活の中で見落としてしまった沢山の事…

見て見ぬふりをした罪…

私の大きな救いようのない過ち。

私は一生…自分を許すことができないだろう。

後悔と闘いながら生きるしかない。

そんなに長くは…

生きなくていい。


早く…なるべく早く…

あっちゃんに会いたい。

×

非ログインユーザーとして返信する