絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

カッと見開いた黄色い目

心拍数が100を切る。だんだん少なくなっていく。


その時、


「あっちゃん!目を開けて!」 と、叫んだ。


あっちゃんは、大きな目を、カッと見開いて、確かに私を見た。


「あっちゃん、ありがとう。ありがとう。大好きやった。ありがとう。」と、何度も何度も言った。


娘も、義父母も、思い思いのことを消え逝こうとしているあっちゃんの心に届けとばかりに口にした。


泣きながら・・・


カッと見開いた目は、手で閉じようとしてもなかなか閉じなかった。まだまだ家族の顔を、見ていたかったのだろう。まだまだ、愛している人達との別れを望んでいなかったんだろう。


あっちゃんの大きな目から涙が出た。


それは、それは、見たことのない


黄色い 涙 だった…。


残酷だ。


リズムよく鳴っていた心拍数も…0になった…


あっちゃんは、死んでしまった。


入院してから、ほぼずっとつけていた友達一号(尿の入った袋)が空だったことに気づいた。今日は、全く尿が出ていなかった。



ブログ「黄色い涙」の一部より




カッと見開いた目は・・優しい目ではなかった。


この頃…あの時のあっちゃんの目が…私を見つめてくる。


あの目は「安らぎ」とは程遠く、何かを伝えたくて…伝えられない苦渋にも似た眼だったような気がしてならない。


私が…いつもあっちゃんの遺影に向かって・・「許して」と懇願しているように…哀し悔しく…訴えるような・・・


あっちゃんも…何かを懇願していたのではないだろうか…。


隠していた沢山の事を話したかったのではないだろうか。


優しい人だから、


もしかして…あの目は…


後々…明かされる沢山の事実を知る度に、私が…驚いてしまうであろうと心配していた…目ではなかったのだろうか。


あっちゃんも…


「ごめん!」…って、


言いたかったのかもしれない。

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