絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

きっと…アルコール依存症

職場を出たのは、もうすぐ時計が 8時になる頃だった。

夕方賑わったであろうスーパーへ買い出しに行った。そこには、思いも寄らぬ光景があった。

それは、買い物客のほとんどが、男性なのだ。それも…一人で籠を持ち買い物をしている。

時間帯によるものなのか・・

魚・野菜などは産地直送…新鮮にして価格が安いことを売りにしているスーパーだからなのか…。

沢山の男性が仕事帰りに一人で来ている感じなのだ。


その姿があっちゃんと重なった。私が先に死んでいたら…あっちゃんも大好きな刺身を買いに、ここに来たのだろうか。買い物籠を持ち、並べられた刺身を手に取り選ぶ姿を想像すると…

少し・・・哀しくなった。

その買い物客達も、「独り暮らし」の人ばかりではないだろう。晩酌のおつまみにでも…と、買いに来ている人も少なくないだろう。

しかし…その姿は、やっばり寂しげであった。

私も…こんな時間に…

しかも…・・・

籠の中味を見ると、その人の生活の少しを垣間見ることができよう。

一人で買い物なんて…させられない・・・と、思いながら、籠の中に食パン、出来合いの海苔巻き、キムチにほうれん草を入れた。

こんな時…私が「後」で、よかった…と思う。

私が死んだら…毎日毎日朝から、お酒を飲んでいるかもしれない。(アルコール依存症だ)ご飯は作らないから…コンビニの物ばかり…


でも、あっちゃんには、両親がいる。しかも直ぐ近くに…そして、元気に暮らしている。だから…二人が健康なうちは、なんとかなるだろう…なんて考えていた。

それにしても…こうして一人分の食材を買うことも…暗い…真っ暗な家に帰ることも…ない・・

あっちゃんが憎らしく感じた。

彼は…「哀しい」思いを知らずに逝った。愛すべき人は、みんな元気に生きている。

彼の両親に弟…私に娘・・・


それだけでも幸せだろう。

あの「苦しい哀しみ」を知らないだけでも・・・。

後に遺された者は・・・

たまったもんじゃないが…

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