絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

変貌するあっちゃんが怖かった。

帰省していた娘を見送ろうと最寄りの駅まで行った。

必ずプラットホームまで行き、新幹線が見えなくなるまで見送る。これは、我が家の決まりだった。

娘は、新幹線の中。

あっちゃんと私はホームで。


そこで、あっちゃんと私のパフォーマンスが始まる。チューチュートゥレインを踊ってみたり、車中にいる娘とジェスチャーで話をしてみたり、ホームで2人で相撲始めたり…


娘が窓越しで笑っていた。

あっちゃんも…笑ってた。

最後は、新幹線との競争。

一緒に走る。見えなくなるまで手を振る…。あっちゃんと2人でやってきた。ずっと…2人で・・・


でも…、その日

あっちゃんは、

「車で待っとく。」と言った。


娘と駐車場から駅に向かう途中、財布を忘れたことに気づき、慌てて車へ戻った。車の中にあっちゃんはいない。(おかしい!)車が開かない。

キョロキョロしていると、コンビニが目に入った。走って行った。あっちゃんがいた。お酒を握りしめレジに立っていた。支払いをする直前だった。

私を見て驚いた顔をしていた。


私は、そのお酒を奪い取り、

「買いません」と言って、レジカウンターに置き、あっちゃんを引っ張って店を出た。


その日から…何かが変わった。

いや…以前から何度かあった。

でも、この日は本当に何かを感じた。

娘の結婚式が終わって間もなくのことだった。

車の中はあっちゃんと2人…

どちらとも何も話さない。

私は暗い車の中で、もう…一緒にいられないと思った。離婚しようかとも考えた。

決して…嫌いになった訳じゃない。やっばり好きだ。でも…もう、


見たくなかった。

変わりゆく姿(容姿)が…だんだん怖くなっていた。恐怖を感じていた。


その日から…一ヶ月後、あっちゃんは、吐血し緊急入院をすることになる。


永遠の別れをしたかった訳じゃなかったのに・・・

ただ…いつまでも、あっちゃんは私の自慢の夫でいて欲しかった。

『見たくない』なんて

思ったばかりに…

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