絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

聞けなかった…悲鳴

赤ちゃん用の小さな布団と大人用の布団が並んで敷いてある。


あっちゃんの遺影が置いてある部屋に…いつも並べて敷く・・

娘となっちゃんの可愛い布団。

きっと嬉しそうに眺めているだろうなぁ。愛する2人の寝顔を…。

あっちゃんはコンビニ、私は自分の仕事に専念するようになってから…私が眠っている時にあっちゃんは帰宅し、あっちゃんが眠っいる時に私は出勤する。そんなすれ違い生活を送っていた。

いつしか…どちらからともなく、物音をたてないように「静かに」生活していた。

「起こさないように…」

それが互いを思いやる優しさだとも思っていた。

私はいつも、

部屋から聞こえくる寝息(いびき)に…向かって小さく囁いた。

「行って来ます。」って…。

あっちゃんの部屋のドアを音がしないようにゆっくり開けて、あっちゃんの疲れ切った寝顔に…

「行って来ます。」と言った。


それが・・優しさだと勘違いしていた。

物音をたてないように過ごすことが・・「静かに」過ごすことで…

いつのまにか自分一人のテリトリーを築き、私たちは一緒にいながらも… それぞれ別々の生活を送るようになっていた…。

寝顔をもっとよく見ればよかった。背中でも…足でも、摩りながら話せばよかった。眠くても…起きて夜食の準備すればよかった・・・。

そうすればあっちゃんの悲鳴が聞こえただろう。


布団を並べて一緒に寝ればよかった…

「うるさいのぅ」

物音こそが、

「生きている」証だった。

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