絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

最高にカッコいい新婦の父

確かに、「目処がついている」と、あっちゃんは、言った。


「目処がついてる。」言い返せば、「分かってやっている。」と、いうことにならないだろうか。

あっちゃんは無計画のようで、几帳面な性格だったから計画的にやっていたことも多かったのだろう。


その一つに・・・・・


信じられますか?


あっちゃんのお葬式の

たった!

たった!二カ月前が、

娘の挙式だったってこと。


あっちゃんが突然入院して、しかも、突然死の宣告を受けて、突然死んでしまったものだから・・・・。

忘れてしまいそうになっていたけれど・・・・・


たった!たった!二カ月前、

我が家は最高に、ハッピーだったのです。

11月22日が、娘の結婚式でした。

あっちゃんは、この日に、自分の全てを賭けていたのです。

この日のために、検査入院をし、禁酒(約5カ月)して、肝臓の数値をほぼ正常近くまでもどしたのです。

しかも、彼は披露宴で、挨拶を長々としたのです。最後の最後のクライマックスのところで・・・・。

普通、新婦の父の挨拶なんて聞いたことがない。あっちゃんは、自分の計画を娘に話し、新郎のご家族に許しをもらって実行したのです。感謝の思いを込めて、新郎のご家族に、娘の友達に、職場の方々に・・・心を込めて挨拶をしていた。

今、思えばみんなに、お礼を言いたかったからに違いない。


しみじみと、語りかけるように、一点を見据えて。

あっちゃんは、この時、何かを感じていたのかなあー。


長い挨拶の後、全ての事をやり終えたように感じた。終わった後、私をちらっと見た。

「素晴らしかったよ。」と、目で言った。

最高にカッコいい新婦の父だった。

本当に自慢のパパだった。

誰よりも、娘に見せたかったのだろう。

世界で一番愛している娘に・・・。


あっちゃんは、自分の人生の一番の山場を娘の結婚式と決めていた。



自分の人生の目処をつけようとしていたのかもしれない。


あっちゃんが死んで、娘が見つけた。

携帯のメモのページにそれはあった。

長々と書かれた、新婦の父の挨拶文だ。



何度も何度も練習したのだろう。あの時と全く同じ文面だった。


一人で、私にもわからないように繰り返し繰り返し・・・・練習したのだろう。


あっちゃん!


あなたの裏切りは、許さなければならないものなの?


その裏切りを、受け止めるべきなの?


私は明日、弁護士に会う。

×

非ログインユーザーとして返信する