病名のない病
暑くて…何もしたくないから・・
帰宅途中にあるほっかほっか亭に寄って帰る事にした。
「のりから弁当お願いします。」
「400円になります。」
番号札を受け取り待っているところへ。
70代⁉︎の御夫婦が来店され、
「穴子天ぷら・しらす弁当を2つ」
出来上がるまで、隣のお店に行って来ると、支払いを済ませ出て行った。
旦那さんの後に一、二歩下がって奥さんが歩いて着いていく。
私は、二人の後ろ姿をチラッと…見た。ともに年を重ね、ともに歩幅を合わせて歩いている姿が羨ましくて…チラッと・・と、だけ見た。
長寿国だから…やたらと目に入ってくる。
喜ばしいことだが…ふっと目を背けてしまう。
そう言えば…あっちゃんが死んでしまってから…
見たくないもの…
聞きたくないこと…
したくないこと…が増えてしまった。私はいつの間にか随分消極的になってしまっていた。人生の半分以上の楽しみがなくなった訳だから仕方もないが…。
今私は、本当に静かに生きている。まさに…早すぎる老後生活のようだ。情けない…。
後どのくらい…こんな生き方をしなければならないのだろう。
この「病名のない病」を克服できる時は、永遠に来ないような気がする。