消えない憎しみ
実は…
しばらく妹とは話しづらい時期があったのです。
妹の長男と次男の結婚式に行かなかったのは、もちろん、あっちゃんが他界して間もない事もあり、煌びやかな場所が、私の「哀しみ」を、より深いものにするだろうと予測できたからでもありましたが、本当は・・・
会いたくない人がいたからなんです。
それは、
妹の嫁ぎ先の家族。
大嫌いだ!
死ねほど嫌いだから…。
あれは、父の葬儀が始まる少し前でした。
場所も考えない横柄な態度で、哀しみの中にいる私に対して、いかにも自分の息子の嫁の姉ですよ!
「あんた!ええ体格しとんなぁー」
ポケットに手を突っ込んだまま…私の前に仁王立ちして…そう言ったのです。
まずは「寂しくなりましたね。」でしょ!
でも!まあ…
私もその時は我慢しました。
葬儀が終わり、火葬場に移った時です。火葬場では参加して下さっている方々へ食事が出されます。私達遺族は忙しくお茶を出したり吸い物を配ったり慌ただしく動いていました。
妹の義父と義姉の所へ、参列して下さったお礼かたがたお吸い物を届けに行ったのです。私が、
お礼を言おうとすると、
「まあ!お姉様!以前は女優さんのように美しかったのに…どうされたのですか?」と…今度は妹の義姉が…
はぁー!?
その直後私は、悲鳴を上げ倒れてしまい、首から上に小刻みに痙攣が来て、妹の車で病院へ運ばれました。病院が見えた頃意識を無くし、気がついたら、紙おむつをして、下着もハサミで切られ点滴をしていました。脱水症状だったそうです。
父との最期の別れも出来ず…
父の骨も拾えず…
父に・・・会えず…
その日に行った初七日法要にも出られず…
その日を境に左頭が異様に感じる時があり…
私にとっては、憎き相手なのです。
未だに許せないのです。
だから…妹とも・・
素直に話せなかったのです。
あの日から…憎しみは消えません。
でも…妹は大事だから・・・