絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

あっちゃんの夕日が沈んでいく!

木漏れ日がすごく気持ちいい。

目を閉じて、車のシートを少しだけ倒して、好きな音楽でも聴いていたら、深い眠りに入ってしまいそう。

・・・・そんな午後


私は、あの海にやって来た。

砂浜の波打ち際を散歩する夫婦がいた。太陽とは反対側の東の方角に向かって2人肩を並べて歩いている。

たまに、顔を見合わせ・・・・微笑んでいるようにも見える。

2人の背中を太陽が照らしている。

2人の間を、今日は暖かい風が通り抜ける。


同じ方向を見て

ゆっくりゆっくり・・・

相手の歩くスピードに合わせて・・


私も、

そんな生き方をすればよかった。

23日間の入院生活。

あっちゃんと朝から晩まで一緒にいれたのは、残酷にも病院だった。


毎日毎日が、辛くて、「死の宣告」も受けていたし、あっちゃんの症状に希望の光が全く見えないものだから、私自身の心も体も壊れてしまいそうな・・・そんな日々だった。

でも、そんな日々であっても・・ あっちゃんが居たから。

私の目の前に居てくれたから・・。

肝性脳症の症状が表れて、ほとんど眠ったような状態になった時でも音楽を聞かせた。すると、反応した。一緒に口ずさんだ。そして時々、「おれは、元気だぞ!ここにいるんだぞ!」と、言わんばかりに、大きな声を出して主張していた。


私達を悲しませないように・・・。


朝から晩まで・・・

横にいて、ずっと顔を見ていた。

横にいて、ずっと手を握っていた。

横にいて、同じリズムで息をしていた。

横にいて、「必ず退院できる。」と、同じ夢を見て奇跡を信じていた。

これまで、2人で、競争するかのように走って生きて来たから。

もっとゆっくり歩めばよかった。

日が沈もうとする頃、70代?の夫婦が散歩にやって来た。


本当はこれからだよね。


お互いに60歳を過ぎた頃・・一緒に、肩を並べて、競争せず、相手に合わせて歩くんだよね。


10年先・・・

きっと!この海の一番綺麗な波打ち際を、あっちゃんと2人で歩いていたはず・・・・


それなのに・・・

あっちゃん!

どうしようもない!

フライングだよ。

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