絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

再生

秋の夜長・・・

見たいテレビもなくて、

時間を持て余していると、

「駄目だなー・・・」


私の心のいっぱいが

あっちゃんになってしまう。

そうなったら、もう、

泣くしかない・・・・。


ふと、リビングの一角に・・・・あっちゃんの写真を数枚飾っている狭いスペースに、目を向ける。

カラオケで永ちゃん!

両手を広げ、気持ち良さそうに熱唱しているあっちゃん。


50cmはあるだろうか?鯛を釣り上げ満面の笑みを浮かべているあっちゃん。


鹿に追いかけられ苦笑いしている。

煙草を手に、私が作ったお弁当をつまんでいる。

どれもみな、私に笑いかけているように・・・・見える。

その笑顔を見ると涙が落ちる。

この笑顔・・もう本当に見れないのだろうか。

肝臓は、再生することがない臓器だそうだ。

10年、20年をかけて徐々に悪くなっていった肝臓は良くなることがない・・・そうだ。スポンジの様な肝臓がまるで砂ずりのようにカチカチになり、養分の貯蔵庫である肝臓が、その機能を発揮しなくなる。


再生はない!


おそらく、

あっちゃんが、生きていたら、入退院を繰り返すことになっただろう。

腹水が溜まったら、その腹水を抜いたり、肝性脳症の状態が出てしまうと寝たきりになってしまったり・・すると、段々仕事も出来なくなっただろう。

ほぼ毎日通院。

体が怠く、自由が利かない。

お酒も飲めない。

食事制限もある。

体が膨れ、体型が変化する。

大好きな旅行にも行けない。

私だったら・・・

と・・考えた時・・ふと ・・

不吉な予感が脳裏をかすめる。


もう月めくりのカレンダーが、2枚となった去年の今頃・・・

あっちゃんは、お酒を飲んでいた。(多分・・隠れるようにして飲んでいたので確かではない。)

娘の結婚式のDVDを見ながら・・

自分の体には「お酒」が「毒」だと知りながら。


あの行為は、自滅!?

諦め!?


私にとっての裏切り行為!


もしかしたら・・・

あっちゃん・・・

まさか? 違うよね!

そう・・

思って、写真に目を移すと、

あっちゃんが、

哀しそうに

微笑んでいるように感じた。


今日は、もう眠れない。

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