絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

「生きる」って哀しい

すごい霧だった。

二台前を行く車の車体は、完全に姿を隠している。ただ、赤いヘッドライトが自分の居場所を知らせ光っていた。

辺りは白い闇・・

対向車線も、左側の街並みも、白い闇で消されていた。

注意深く運転をしていないと、いつも曲がるべき左の道へは入れそうにない。今、どの辺りを運転しているのかさえ分からない状態だった。私はゆっくりアクセルを踏んでいた。

何も見えない道をゆっくり進んでいると、自然と自分の人生と重なり合う。

最愛の夫の突然の死

孤独な生活

借金

コンビニ

相続問題


白い闇は、これらも全て隠してくれないだろうか。霧が晴れるように、全てを消し去ってくれないだろうか・・・などと考えてしまう。

こんなことになろうとは、去年の今頃は、考えもしなかったことだ。「一寸先は闇」とは、きっとこのことを言うのだろうと腹立たしくもなった。

自然と涙が溢れ出す。

白い闇の中

私が「静かに」生きている・・

白い闇の中

何も見えない。

何も見えないのが丁度いいとさえ思う。

「現実の世界なんか見たくもない!」あっちゃんを亡くしてからは、この感情が私の心の殆どを支配している。しかし、この闇にも、出口があるように、いずれ、見たくもない現実を全て見なければならない時は、必ず来るわけだ。

あっちゃんのいない人生で・・

これから・・・

生きていくには、

一人でも

安心して生きていくには、


まず、自分の家(定住でき、安心して暮らせる自分の居場所)があることだと思った。


次に仕事があることだろう。


そして、本当のことを話せる人がいることも欠かせない。

この三つが揃わなければ、多分一人では生きてゆけない・・

・・・・・・と、思った。

簡単!?

私には、そう簡単な事ではなかった。


きっと・・春が来るまでには、裁判が終わるだろう。そうすると「あっちゃん名義」のこの家を離れなければならなくなるだろう。(二人で建て三人で生活したこの家を。)


義父母の住んでいる家があるが、そこで暮らしていけるだろうか。おそらく無理だろう。

だと、すれば・・私の居場所は?

年老いた義父母を残し・・

病気の義弟を置いて・・・

今の仕事を捨て・・


違う場所へ行けるだろうか。


そして、そこには、本当のことを話せる人が待っていてくれるだろうか?

私は、まだ、現実の見えないこの白い闇の中で静かに生きていきたいと思った。

「見たくないものが見えない世界」で生きたいと・・・

ヘッドライトだけ付けて。

きっと・・毎日飲んだくれ!

私が先に逝けばよかった。

時々そんなことを考えてしまう。


そうしたら・・・

あっちゃん・・・・

毎日、私の遺影に語りかけてくれるかなあー。

毎日、お線香をあげてくれるかなあー。

毎日、お酒じゃなくて、コーヒーを供えてくれるかあー。

毎日、私のことを思い出し、たまには涙流して、私の遺影を指で優しく撫でてくれるだろか。


会いたいと・・・叫び、

思い出の場所へ、私の姿を探しに行き、星空を見上げて・・・

「どうか!一度でいいから、少しでいいから会わせて下さい。」と、願ってくれるだろうか。


たまには、一日中好きな音楽かけて、私を想い、愛おしんでくれるだろうか・・。


きっと、


私が先に死んだら・・・

あっちゃん・・・も、

死んでしまうかもしれない。


一人で・・お酒飲んで、お酒の量も増えて・・ビデオやDVDを朝から晩まで見て・・・

体、壊してしまうね。


そうね。

あっちゃんには、こんなにも苦しくで、哀しくて、辛い想いを、させられない。


今生きているのが・・・

私でよかったのかも・・・。


あっちゃんの

哀しむ姿は見たくない。


「哀しい」想いをするのが、

あっちゃんじゃなくて・・

よかった。

「絶望」の中で見えたもの・・

今まで・・・

見えていたものが・・

今まで・・・

信じていたものが・・・

あの日から少し違って見える。

「哀しみ」「絶望」の中で

見つけた・・本当のこと・・


「約束」なんて

無意味だということ。

約束は自分の意思だけでは守ることはできない。生きていると、やぶらなければならない事情が・・・できるものなんだ。

だから、「約束」なんで、簡単にするものじゃない・・・。

あっちゃんは、私より先に死なないと約束した。だけど・・・。

「後悔」は、未来がない人がするものだということ。

生きていれば、諦めないかぎり、時間はかかるかもしれないが・・・少し形は変わるかもしれないが・・もう一度挑戦できる。

何度でも・・

やり直せるから。

生きていたら・・・できるから。

だから・・・未来ある人は、「後悔」してはいけない。

あっちゃんは、どんなに後悔しても、もう、取り返しがつかない。やり直しが効かない。


沢山のこと・・「後悔」していると思う。


そして、私・・・も

あっちゃんの死とともに、

未来がなくなったから

今・・・後悔だらけ・・・。