絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

何もかも棄ててしまいたい!

まだ陽は昇っていなかった。


数日前の同じ時刻なら…

街は、ちょうど…新しい陽の光に包まれようとしている時だった。

あまりにも眩しすぎて…前の信号機が見えないほど・・・


私はサングラスをかけて運転した。

今日…同じ時刻。

まだ暗闇の中にいた。


季節は確実に変わっていたんだなぁ。


9月の最終日。

明日から消費税が上がるのか…!?本当に!?

何か買っておくべき物があったのではなかろうか?今更…だけどそう思った。日用品を買い溜めしておいた方が良かったのかなぁー!?


なんて突然…薄暗い朝に、そう…思った。

いやいや!私には、

片付けなければならないものが山ほどある。

二度と住むことはないだろう…二人で建て暮らした家の中には、捨てる物はあっても買い足さなくてはならない物は何一つないではないか!


欲しい物なんてない。


捨てるものしかない。


気分は落ちこんでいく。


しらじらと明ける街。

その中で…振り払っても振り払っても…拭えないどんよりとした気持ち。


私の夜明けはまだまだ先のようだ。

やって来るのだろうか…?


自分から進まないと…だね!


眩しいほどの陽の光に向かって…

ほろ酔い…フワフワあの世行き

なんて…いい気分なんだぁ!


頭がフワフワ…

心もポカポカ…ユラユラ…

ただ…友達の話を聞いて、何がおもしろいんだか…⁈笑っている。


目が開かない!

眠い訳ではないが…

いい気持ちで眠れそうな・・そんな感じ…。


実は出張の帰り…


仲のいい職員と帰り掛けに、たこ焼き屋さんで一杯引っかけて帰ろう…って事になり、


人生初の…

道草酒?


周りの事など気にならない。

なんとも…くすぐったいような穏やかな気持ち…。


あっちゃんは!

これが良かったんだね。


周りの事など

今起こっている事など…どうでもいいような、穏やかな…フワフワした気持ちになりたかったんだね!


お酒!強いはずなのに…!

グイっと呑んだせいか…今日のお酒は・・・やけに効いたなぁ。


生きていれば…こんな日があってもいいだろう…。


バスに揺られて帰ったよ〜(初めて)


アパートに着くと、

「誰もいない」って分かっいても、今日は気分がいいので…


「今帰ったよ〜」って言っちゃた!

真面目に生きた挙句がこうだから…。

この街に来て…

主人と暮らした家を出て、

アパートを探した。


アパート代だけでも稼ごうと、職場を見つけた。

真面目に生きた挙句がこうですから…。

何とも…言えないこんな自分の人生に時々発狂したくなることも…。叫びたくなることも…。

だけど、自分の心に素直に行動した結果が・・こうだから…

誰にも文句が言えない…。


とは言え、

誰かを恨むわけではないけれど…

時折無性に腹立たしく思うことがあり…

主人が生きていたなら、その鉾先は間違いなく「主人」で…。


ならば主人がいない今は、どこへ・・!?


…って考えてみると…


どこも・・・ない…訳で。

しかし、

昨日…同僚から


「義香さん!言うよねー!

まあ1年目の方が学園内のおかしい所が、よく見えるだろうから。聞かせてもらう方は有難いんだけど…。」

褒められているのかどうかは定かではないが…そう…言われた。

職場に対する不満を私は、

「これは少し変だ!」と思ったら、すぐ同僚に話し意見する。


この頃では、それだけでは物足りなく、人を介して主任に(どうも主任は前学園から苦手な存在)そして、園長に直接話す。


話したところで…直ぐに改善される訳ではないが、人に聞いてもらい、

「そうよねー」とか、「そうそう!同感!」なんて同意してもらうとスッとする。嬉しくもなる。


なんとも年々・・・口うるさいおばさん!になっていくようで自分でも恐ろしくもあるが、これも「一人で生きていく」手段の1つであって…。


吐き出そしたいものはどこかで吐き出す!

毎日毎日…重たい何かを背負って頑張っているんですもの。


心は出来るだけ軽くしておきたい。

これでも…

真面目に生きているんだから・・・あの日からずっと…。