絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

オムライス…って!?

私がこの4月から勤務している学園は、大きく5つのユニットに分かれている。


私は学齢期(6歳〜18歳)の利用者さんが生活しているユニットに配属されている。ひまわり(男子)となでしこ(女子)ユニットに。

それぞれのユニットのご飯は、食事の度にアルバイト学生が電気ジャーで炊く。毎回ホカホカのご飯が食べられる。

今日はひまわりユニットの勤務だった。ひまわりユニットの主任は男性職員だ。

男性主任が、

「義香さん!オムライス作ってくれませんか?」


「はぁ?」

「卵を沢山もらったんですよ。」


「はぁ…」

「今日は、帰宅中の子がいるため6人分お願いします。」


「は…い」


鶏肉も玉ねぎもない。

それでも作ることにした。


具がないからふりかけを使ってケチャップご飯を作った。そして、1人に2個ずつ卵を割って上手に包んだ。

そして、一人ひとりの卵の上に動物をケチャップで描いてみた。


出来上がりぃ〜


食べ方のわからない中2の男の子がいた。

「うまい!」って…具のないただのケチャップご飯なのに…。口の周りケチャップだらけにして食べている子もいた。

おかわり…って!何度も言って泣いている子も…。

40分ぐらいかけて完食する子…


泣けてきた!


美味しそうに…皆んな!皆んな完食!


オムライスって言うんだよ!

オムライスってなんか幸せ感じるね!


しっかり…しっかり包まれていて!

あったかくて!

オムライスって…「 家族 」みたい!


また!作ってあげたい!


オムライス…。

今度は、具入りで!

私は…独居おばさん!

世間の盆休みも今日で終わりかな?なんて…羨ましくもあり、どうでもいいようでもあり…。


娘夫婦も明日帰って来る。娘婿の実家から…。


私は…と言えば…

今日も仕事で、帰宅したのは21時50分頃だった。いつものように車を降り自分の部屋に向かった。


そして、アパートの全貌が見えた時!

えっ!

私は、

恐ろしいものを見てしまった!


18ある部屋の数。


真っ暗…

どの部屋にも明かりが点いていない!


あ!お盆かっ…!


このアパート…・・・

私…ひ・と・り…?

いつから…?


私はあのアパートに一人だった…?


別に話をする人も、もちろん名前を知る人もいないが、一つ屋根の下に住む仲間である事には違いない。


私の部屋だけ…外に灯を放っていたのか…と考えると、怖いような寂しいような…。


本当の独居老人ならぬ独居おばさんになってしまった。


ここに…ひ・と・り…


おぉ〜 こわっ!

台風なんて…怖くない!

台風が来る!


以前は、お盆が過ぎると台風が来ては去るごとに・・

「秋」の気配が感じられたのに…。この頃では、益々気温が上がり、日本の「四季」が確実に崩れてしまっている。

私の心と同じように…

「何か」が崩れているのよねぇ。

あっちゃんを亡くした年から…

私は、台風も地震も…何にも…怖くなくなっていた…。


もちろん…唸るような強い風が吹き、そこら中の木々が投げ倒されそうな勢いで右に左に揺れているのを見れば、「怖い」…と感じるけれど。


窓越しにそれを見ながら…


例え…この家が吹き飛ばされても、

例え…この家が押し潰されても、

そして、万が一・・・

私に何かあっても…

一向に構わないっと思う…。


命を粗末にしているのではない!

死にたい訳でもない!


決められた…私の寿命があるのなら・・・

抵抗せずに素直に…あるがまま受け入れる気持ちが…

あっちゃんを亡くしたあの日に…


「誰よりも早くできた」と…言うだけである。


何でもこい!

いつでもこい!


そんな気持ちで今回の台風もやり過ごした。


ある意味強くもなったのかもしれない。

私の身にだけに起きることであれば…もう・・・怖いものなどない!?


(今も尚…昨年の西日本豪雨等で被災されてる方々への不適切な表現がありますことをどうぞお許し下さい。

台風が過ぎ去った地域の皆様も、これから雨風が強くなる地域に住まれておられる皆様も十分に気をつけてお過ごし下さい)