死別と生きる ④得たもの
私は本当に不幸なのだろうか?
絶望のどん底にいるのだろうか?
確かに…
最愛の人を亡くした。
二人で築き上げてきたものを失うことにもなった。
私が生きている間は、
絶対に主人には会えない。
不幸だな。
これ以上ない不幸だ!!
しかし時々思うことがある。
その代わりに得たものがあるではないかと…。
苦悩からの脱却
最大の不安からの解放
(何が怖かったって・・・ 主人の体のことが病気のことが一番怖かった。毎日毎日
携帯電話が鳴ると、倒れたのではなかろうか?病院に運ばれたという電話ではないか?
等々…。仕事が終わって顔を見るまで…
いや、寝ていても、この人、息をしているのだろうか…なんて口には出さないけれど心
配していた。不安だった。その不安は徐々に膨らんでいた。苦しいほどに…)
窮屈なしがらみからの解放
そして、自由すぎる時間の獲得
十分過ぎるだろう。
主人の存在に代わるのも何もない・・・
ないものねだりをするのも正直疲れた・・・
私は私にしかなれないのだから…
今は、一人になった私自身を、
前と同じように・・・
私が好きになることが大事だ。
