絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

生きる理由❷ 変わる

 以前・・・
 私が見ていた海は…
 深い哀しみの底に引き込む様な…色をしていた。
 夫を亡くしてから…
 行き場のない私は…


 泣く場所もなかった私は…
 その海に…
 毎日のように行っては、海が海に見えなくなるまで…


 泣いて叫んでいた。

 いつの日か…
 その場所は…
 私の癒しの場所になっていた。


 そこには、
 動く絵画があった。
 明るさが変わり…
 色が変わった。


 風が吹き…
 いろいろな音が聞こえた。

 しかし、
 哀しみは、その海の色の様に…深くなるばかりだった。



 それが…
 いつの頃からだろうか…
 その哀しみを少しずつ…少しずつ飲み込んでくれているように感じるようになった。


 小さく聞こえる小波の音が心を撫で…


 時折行き交うフェリーの汽笛が応援してくれた。


 
 今回、孫の夏休みに合わせて…


 久しぶりに海に行った。


 次から次へと押し寄せてくる波の正面に立ち…
 足に…
 親指に力を入れて…
 倒れないように・・・


 何度も何度も…押し寄せる波を…
    なっちゃんと…みこちゃんと一緒に…
        笑いながら跳ね返し押し退けてみた。
 ふと…
 今までに…
 どれだけの哀しみを跳ね返してきたことだろう…と思った。

         海を見ていると・・・・  
    段々と顔は上向き…
       自然に空が目に入って来る。


   輝かしいほど煌き…
   夕陽が照らす…オレンジ色の…
      真っ直ぐ伸びた光が目に入り…


 それを仰ぎ眺めていると…


   しぶきなのか…
   涙なのか…よくわからないけれど…
     
     私の頬を何かが流れていった…


哀しみを吐き捨て哀しみに浸っていた場所が…
    

 今!!
  喜びをもらう場所へと変わっていった。

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