今年のお正月ほど…

　早く過ぎてほしい！って思い願ったことはない！！

　年末の30日だった。

　この日、娘一家は車で実家に帰ることになっていた。

　GPSを開くと、お昼前になっても娘はホーム（自宅）にいると出る。

　もちろん娘婿も…。

　実家に帰る予定だが、どうしたものかと気を揉んでいると、娘の携帯だけが動き出した。

　しかし、相変わらず娘婿は「ホーム」と出る。

　何が起きた？二人別々？　　

　（まさかそんなはずはない。）

　そのうち…

　娘の携帯だけ大阪駅と表示する。

　何か…おかしい。

　　車で帰るはずだ！！

　「新幹線⁉︎・・・なぜ？」

　

　そこでメールを打った。

　「新幹線？座れた？

　　楽しんでおいでね！」

　気のないメールをわざと送ってみた。

　直ぐに写メが届いた！

　なっちゃんが写っていた。

　新幹線はかなり混雑していた。知らないおじさんから挟まれた状態のなっちゃんは居心地悪そうにしていた。

　しかしやっぱり…おかしい！！

　まさか、一人で大荷物抱え、子ども二人を連れて新幹線で帰ることにしたのか⁉︎

　娘婿はどうした？

　一人じゃ大変だろに…と段々心配になっていく。

　相変わらず娘婿の位置情報は、「ホーム」を表す。

　やっぱり何があったに違いない！

　はっはぁ〜ん！

　探り探りメールを送る。

　どうやら娘婿は風邪を引き、帰省を諦めたらしい。その為急遽、娘と子ども達だけで帰ることにしたのだ。

　しかし、

　しかしおかしい！

　写メにはゆりが写ってない。

　何故？

　「ゆりはお留守番！」と返ってきた。

　

　ゆりちゃんを残して…

　しかも娘婿は風邪を引いている。

　うつるかもしれない！危険性は十分にあるのに…

　はっはぁ〜ん！

　またまた感が冴えまくる（笑）

　一悶着あったな！

　大体！！

　最大の年間行事に「風邪」はないやろ！って娘は腹が立ったに違いない。

　娘には、「帰省」をやめるという選択肢はなかったのだ。何としてでも帰りたかったのだ。

　そこで、

　「帰省」を実行するとなると…

　二人それぞれにメリットとデメリットがなければならない。それでこう言うカタチになったという訳だ。

　

　ならば一番のはずれくじは、ゆりちゃん（3歳）ではないか！（笑笑笑）

　勢いに任せて、新幹線に乗った娘も心中穏やかではなかっただろう。

　今回は、なっちゃんだけの手を引いての里帰りになったようだ。

　ばぁばは、離れた所から仕事をしながら…ただただ・・

　ゆりちゃんに風邪がうつらないこと、娘婿が早く治ることを毎日毎日祈った。

　そして、

主人さえ生きていれば…

　そんな娘の心も…

　ゆりちゃんをお留守番させることなく…

　何もかも受け止め、賑やかな年越しを過ごさせることができたのに…と・・

　申し訳なく思い涙がでた。