生きる理由 ❹死別に勝つ
私の生き方…
「これしかない」とも思っていない。まだまだ、変わる余地はあるし、私自身も変わりたいとも思っている。
私の人生…
どこで狂ってしまったのかは、はっきりしている。
まさか…こんな人生を送ることになるとは本当に!
本当に思わなかったのも事実だ。
死別後1年…
私は、目を閉じ、耳を塞ぎ、心を閉ざして…
主人がいた時と同じ様に必死に生きた。休みの日には泣いて泣いて…仕事に行けば、何もなかったかの様に…。
目が腫れない様に冷たい水で何度も顔を洗って寝ては…
起きたくないけれど…起きた。
死別後2年…も・・・
哀しみの中で…ただただ静かに何もなかったかのように、やっぱり生きた。
仕事はしんどかったが没頭できた。
そしてこの年…
愛する人を失った私に、新しい可愛い家族が一人できた。
それが、私の心に栄養を与えた。
私はその家族に夢中になった。
死別後3年…
この年の3月…仕事を辞めた。
自分の居場所を探した。
沖縄か娘家族のいる所と決めた。
そして暑い夏…
私は、主人との生活に別れを告げることにした。
家を出た・・・。
死別後4年…
小さなアパートで誰も知らない普通のおばさんを楽しんだ。近くにいる娘家族との時間が私にとって癒しの時間であり「死別」の痛みが和らぐ時間だった。
死別後5年…
もう一人新しい可愛い家族が増えた。
しかしこの春、娘家族は大阪へ…。
私の本当の意味での「一人」が始まった。
死別後6年…
職場とアパートの往復だけの毎日。
職場で心友となる人と出会った。
普通のおばさんって最高!だと感じた。
死別後7年…
一人の「楽な生き方」が身についた。
私は…
生きている。
家族に、
仕事に、
人に助けられながら。
だけど、
まだ仮の生き方だし仮の居場所。
