人がいる家・・・
人のいる家って
こんなにも暖かいものなのですね…。
義母が少し涙目で迎えてくれた。
私も思わず目頭が熱くなった。
その姿は…
以前とは随分違っていた。
歳をとったなぁ。
肌艶も良く薄く化粧もしているものの…
言葉に…
動きに…
目…に、以前のような力はない。
夫婦二人で寄り添って過ごしているとはいえ…手を取り合い支え合っているとはいえ…自分のことで精一杯な様子は見て取れる。
「高齢者夫婦」とはこういうものだろうと想像する。
お義母さんは、
「おでんに炊き込みご飯」等々…を作ってくれた。
そうそう!
これこれ!
お義母さんの炊き込みご飯!だ。
私用に桜柄の小さな茶碗が用意されていた。その茶碗に山盛りに盛って自分の座る前に置いた。
美味しかった。本当に。
義父母夫婦に…
娘夫婦…
ただ…
一人・・・
やっぱり…足りなかった。
だけど…
すごく暖かかった。
