止まっていた10年間
心の波が、
緩やかになってきた…と感じ始めたのはいつ頃からだろう。
来年の1月で10年・・・になる。
心に…
毎日のように高波が…
そして、その潮の流れは一定せず…
荒れ狂う時もあれば、
渦を巻き、深く深く底の底まで引きずり込もうとする時もあった。
そんな波が…
いつの頃からか静かになり…
それでも、また…
打ち寄せては、 消え…
飲まれては、 離れ…
その繰り返し・・・
その波を掻き分け掻き分け…
苦しかった。
息ができなくて…
だけど…
そのうち…
高波を、
上手く躱すことができるようになっていった。
渦を巻く波から、
どん底まで引き込まれそうになっても途中で、もがいてもがいて水面に顔を出し空を仰ぐことができるようになった。
そして今、
これが正しい「生き方」なのかは分からないけれど…
波に体を預け、
大きく息を吸い流されるまま浮かんでいる。
随分楽になった。
だって…
10年・・・
何もしなかった…なぁ。
ただ、
波の動きに身を任せていたような…
無理をせずに呼吸だけしてたような…
波に浮かぶように
生きてきてしまった…
