夫が生きていたら・・・　

　　　私はきっと幸せだろう…って…

　根拠なく思ってはいるが…

　本当に…

　　　そうだろうか・・・。

　それは…

　「いないから」・・・　

　　そう思うのであって…

　「いないから」・・・

　　妄想しているのであって…

　「いないから」・・・

　　会いたくて会いたくて…

　そんな恋焦がれるような気持ちになっているのだろう。

　夫に対する不満はすっかり忘れ、

　病気のことも、

　変わってしまった容姿のことも、

　夫に対する心配事まで

　全てなくなってしまったものだから・・・　　　

　夫に…

　恋した時のような気持ちに、

　長年連れ添い、

　　いつでも…

　　　どんな時でも…

　頼りにしていた温かい安心感…が、

　　あの頃感じていた

　　　　　　気持ちが大きくなり…

　

　　それが…恋しくて・・・　

　　　　　　　恋しくて・・・

　

　夫がそばに居てくれたら…

　　私は幸せだろう・・・と…

　現実は違うかもしれないけれど…

　　夫がいないから

　　　　　そう思うのだろう。