突然の訃報
突然の訃報は、眠りについた頃に届いた。
叔母の死・・・
朝、5時前メールをチェックして気づいた。
姉とのメールのやりとりで、
死因、
通夜、葬儀の場所と日時が段々分かってくる。
あえて、ここからは「おばちゃん」って言おう。
おばちゃんは、母の直ぐ上の兄の妻。年齢は、母と同じか少し下かもしれない。母とおばちゃんは、「◯◯ちゃん」と名前で呼び合いまるで本当の姉妹のように仲が良かった。
母の兄(おばちゃんの夫)は、遠く離れた北海道で心臓麻痺の為32才の若さで亡くなっている。
当時私の家とおばちゃんの家は隣同士にあった。
私は小学校3、4年生だっただろうか。今でもはっきり覚えている。
夜中…
泣き声と怯えたような声…に目が覚めた。
おばちゃんが、言葉にならない言葉を発しようと、必死に叫びながら、母に助けを求めている。母は慌てておばちゃん家に行き、かかって来た電話に出たのだろう。
二人の震える泣き声のような言葉…
それから、おばちゃんと親戚数人で北海道へ行き、おじちゃんを連れて帰って来たようだった。
その時おばちゃんは、30才になっていたのだろうか?
いずれにせよそれから、今日まで、3人の子どもを育て、独立させてからは、ずっと一人…体が許す限り働きながら過ごしていた。
近くにいる「おばちゃん」で唯一車の運転ができるのがおばちゃんだったから、沢山の事頼んでいたし無理も言っていた。
母が亡き後も母のように接してくれたおばちゃんであったのに…
私は、
主人が死んだことで、地元からも、親戚からも、仲が良かった従姉妹からも遠ざかり、「音信不通」状態に自らした。
そう…
主人の葬儀依頼・・・
10年だ!10年間。
そのおばちゃんに今、会いに行こうと新幹線に乗っている。実家に帰る時にはいつも乗っていた「こだま」に乗って。
なんか、古臭い匂いがする。
椅子もけして綺麗とは言えない。
これも年月の流れか…。
古びた窓から景色を眺める。
おばちゃんの胸を借りて泣かせてもらえばよかったって…思う。
おばちゃんなら、
おばちゃんだから、
分かってくれたはず…
何も言わなくても、しっかり抱きしめてくれただろう。
遅すぎた・・・
