重罪(2)絶望の底へ…
こんなことはなかったですか?
なぜか、愛する人が…
身近に居る人が…病気になると「腹が立つ」ってこと…ありませんか?
娘から、
「なっちゃんが鼻が詰まってかわいそう。風邪を引いたみたい…。」って聞くと…
何故か・・・
なっちゃんも娘にも…
腹が立ってしまう。
「旦那が風邪を引いてしまったんよ。」と聞くと…
風邪を引いた娘婿に腹が立つ。
だから…
あっちゃんが体調が悪いとか、風邪引いて頭が痛いとか言うと、
「大丈夫…?」って言う前に…
「しっかりしぃや!情けないね」なんて…言ってしまっていた。
「健康管理は自己責任」これが、私の自論。私も1年に1回風邪を引いた。しかし仕事は決して休むことはなかった。病気になるなんて許せなかった。だから…風邪を引いても、その素振りも見せずに振る舞った。2日あれば完治する。
そんな私だったから、
あっちゃんが…。
体調が悪かったにも関わらず…。
よく「熱がある…」と言っては横になっていたのに…
私にとっては、これが・・
熱が出ること自体に腹が立ったから…
だから…優しくできなかった。
そんな私だったから…
そのうち…きっと…
あっちゃんは、私に自分の弱みを告げなくなったのだろう。
弱音も吐かなくなったのだろう。
1人で悩み苦しんだのだろう…。
私に…自分の病名を告げられなかったのだ。
私も目を反らせ、耳を塞ぎ、向かい合おうとしなかったのだ。
病気になんか
なってほしくないから…。
いつでも…
毎日元気でいて欲しいから…
怖かったのだ。
心配するのが…
恐ろしかったのだ。
