大阪…恋人探し
「お前を松田聖子にしてやる。」
って、大阪のあるお店に連れて行かれた。
まるで行きつけのお店にでも入るかのように颯爽と…進み、ある店員さんの名前を指名し呼んだ。
「頼んだあれ…出してみて。」と。
出てきたのは、履きたくてたまらなかった・・・
ブーツだった。
ブーツ…履いたことがなかった。膝までのブーツ。
正直に言おう。
入るブーツがなかった。
しかし、店員さんが持ってきたブーツは、
サイズもぴったし。
色も形状も最高。
「服も選べよ。黒のコートもええぞ。ブーツに合うように…」って。
その日は、私の改造計画を実行してくれた。もちろん…
「松田聖子以上やなぁ〜」って、リップサービスのプレゼントも。
大阪プチ旅行に合わせて、私が好みそうなブーツをインターネットで調べたり、直接お店に電話したりして探していてくれたらしい。その時パンツスーツも買ってくれたので、お直しの電話が届いた時に、担当してくれた店員さんが…
「優しい旦那さまですね。『ブーツを一度も履いたことがない妻に送りたい。』と、何度も何度も電話交換して、見つけたブーツなんですよ。」
そんな人だった…。
そのお店の前を通った。
「おい!こっち・・・。」って、手招きしてるあっちゃんが見えたような気がした。
心斎橋…
道頓堀…
堀江…に梅田…
あっちゃんの姿を探した。
サングラスに帽子…
もう少し大阪の街で、あっちゃんを探してみます。