本当に死んでしまったのは、私…
自分の心のありようで…
元気にもなれるのであろうか…。
笑って過ごさなくても、「生きている」ことにたまには喜びを感じたり、感謝の気持ちが持てたり…したいものである。心が安定して…2人でいた時には、
夕陽のオレンジ色に揺れる寂しげなさざ波も…
薄暗い空から哀しげに降る雨も…
雲に隠れ見えなくなりそうな恥ずかしそうな月も…
美しく見えた。
心が元気だったから…。
私にも、
箸が転んでもおかしい年頃があった。一般的に女性の十代後半を言うらしいが…私は、最近まで、いやいやあっちゃんが生きていた時までは、「箸が転んでもおかしい年頃」だった。
あっちゃんのお陰でよく笑わせてもらったと、言うべきなのかもしれない。
本当によく笑った。
2人でいると、
何を見ても顔がほころんで…
辛いことがあっても、話せばそのうち笑えてきて…
真剣に話しているのに、いつのまにか冗談の言い合いになって…。
楽しかった。
私の心が元気だったから。
私の心が元気なのは、「あっちゃんが生きていたからだ」と、いなくなってから知った。
だから、今・・・
キラキラ輝いているあの海も…
真っ青な澄みきった空も…
綺麗な大きなお月様も…
今は…哀しく見える。
以前と見える世界が違ってきたことを、この頃痛切に感じる。やっぱり、私の心は死んでいるのだと思う。
