12月が嫌いな理由
思い出したくもない・・
3年前の12月29日。
(以下 ブログ「緊急入院」「別れの予兆」を掲載)
2時が過ぎても3時になっても、部屋から出て来ない。6時を過ぎた頃、
「仕事に行く。」と、あっちゃんがやっと出てきた。
違ってた。
もう…いつものあっちゃんではないような…
何かが起こりそうな…
それは、大切な人としか通じていないテレパシーだった。
私には、直感があったんだと思う。だから、あの日・・あっちゃんをコンビニまで送ることにした。
あっちゃんを送って、一時間半後、携帯が鳴った。エグザイルの道・・聞き慣れた着信音。
あっちゃんだ!
「腹が痛い。迎えに来てほしい。」
お腹を抱え、下を向いて歩きづらそうに店から出て来たあっちゃん。ゆっくり近づいて来て、いつもの指定席にドスンと腰を下ろした。
車を走らせて、2、3分後、
突然!
「うっ」
車の窓を開け、唾を吐き出す音。
「うっ」
うす暗い車の中。
震えているように感じる彼の体。
うす暗い車の中。
白いマスクに滲む濃い液体の跡。
バックミラーを見た。
彼の口から、まるで噴水のように何かが噴き出した。それを「血」だと直ぐに確信した。
見てはいけないものを見てしまったような…
後ろに座っているのは、私が心から愛したあっちゃんではないかのように…
冷たい空気が流れた。
バックミラーに映るあっちゃんが、とてもとても、遠くに感じた。
手を差し伸べれは、そこにいるのに・・・
遠くへ行ってしまう・・もう、その時…感じていたみたい。
年末押し迫った12月29日緊急入院する事になる。
あのうす暗い車の中で感じた冷たい空気…それは、あっちゃんとの「永遠の別れ」を予告していたのかもしれない。
でも…でも…本当に死んでしまうなんて思わなかった。
この日を最期に、あっちゃんは家に戻ることはもう…なかった。
そして、
「24時間の余命宣告」を受ける大晦日を迎えるのだった。
