絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

直感のシグナル 「夫の死」

 愛する者同士には…

 言葉でなくても…

 心で・・感じ取ることができる力があります。


「直感のシグナル」とでも言いましょうか。一般的には「虫の知らせ」と言うのでしょうか。


 感じ取ったことがありますか?


 私は、主人が亡くなる2、3年前から「この人…死んじゃうんじゃないかしら…」って・・・漠然と感じたことが何度かありました。

 その時は、震えました。ドキドキしました。吐き気がするほど嫌な気持ちになりました。だけど…何となく「死へのカウントダウン」「死への合図」を感じ取った様な気がしました。

 その時は、重たい恐怖感みたいなものを感じたように思います。

 

 そして、

 それを確信に近いものにしたのが、娘の挙式を3ヶ月後に控えた夏でした。


 主人と娘とで、結婚式の招待状を書いていた時のことです。

 二人向かい合うような形に座っていました。

 主人は、筆ペンで宛名を書いていた時の事です。

 主人の背中が震えていたのです。泣いているように・・・見えたのです。主人は全く気付いていないようでした。だけど私には震えている背中がはっきり見えました。両手で押さえようとしたのですから…。

 しかし、筆を持っている手を動かしてはいけないと思い止めました。


 それから…どのくらい経ったでしょうか。


 主人に聞いたことがあるのです。

「この写真日焼けしたのかなぁ?始めからこんなだった?」って。

 リビングの円形の出窓には、その年の4月に結納を記念して婿殿の家族と皆んなで写真屋さんで記念写真を撮りました。


 その写真を飾っていたのですが・・・

 

 ふと…気づくと、主人だけに白いモヤがかかっているのです。

 主人がまるで消えてなくなりそうになっているのです。


 それを見て…私は感じました。



 そして…

 あの吐血した日…

 

 私は直感しました。


 主人の命の灯火が消えようとしていることを直感しました。


 愛する者同士が感じ取れる「直感のシグナル」…。

 

 怖かったのです。


 それを受け止めるのが…

 

 私が愛する人は死ぬ訳がないと根拠のない自信がありましたから…。

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