後悔なんて…意地でもしない!
本当に!
踏んだり蹴ったりだったなぁ…。
ふと…思うことがある。
主人名義の物が…
なんもかんも…奪われていなかったら…
私は今もあの場所から…
あの家から出て行くことはなかったと思う…。
義父母のそばで仕事を続けながら、定年まで働いているだろう。その傍らでいわゆる良い嫁を装っているに違いない。
ジレンマと闘いながら・・
自分の人生を悔やみながら・・
泣いても泣いてないふりをしながら・・
しかし、告別式からの2週間後・・
晴天の霹靂…
私の…
「夫を亡くした哀しみ」をも…塗り変える事件が起きた。
寝耳に水…
私の心は、「哀しみ」から…
「夫への腹立たしさ、悔しさ、無念さ、不信感…」で掻き乱れるのである。
それからしばらくは…
昨日まで流していた涙の意味が変わってしまった。
主人を責め…
自分を責めた。
しかし…
考えようだ!
何もなくなったから…
あの家を…
なにもかもを…捨てる勢いで出て行くことができたのだ。
そして…得たものは、
娘家族との時間だ。
微笑ましい優しさだ。
そばにいるという安心感だ。
それで充分・・じゃないか!
