人は一人では生きられないのか…
大きなガラス窓から見える向こうに…
利用者さん達は飛び出したくてたまらない。
外出が決まり、中庭に続く太い出入口門を、その窓から恨めしそうに見つめ、職員に繰り返し「いつパパが来るのか」尋ねる。
「13日土曜日の朝10時!」と答えても、カレンダーで、時計で示しても、また同じことを寝るまで聞いて来る。
時に苛立ち壁を蹴ったり、壁に頭打ちしたり・・・声を荒げてみたり…
仮の住処ではなくて自分の愛する人がいる場所へ帰りたいんだ!
誰しもそうだ。
人は、自分が安心できる…
心から安らげる場所を探して…
歩き…生き続けるのだろう…
そこに待っている人がいるならば、こんなに幸せなことはない。
私は・・・
いつも…帰りたくても帰られない利用者達の姿が時々自分と重なって・・
切なくなる…