絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

正月なんて…ただの1日・・

最低気温−4と…

 表示された日の夜。

 私は遅出勤務だった為21時に仕事を終わらせ、車を走らせた。


 今年も走り始めて1ヶ月が経とうとしている。


物価高騰…


 電気代が上がったのかは、よく分からないが…

 ガソリン代も高いままだし…

 いつも立ち寄るスーパーに並ぶ物も値上がりしているか、商品自体一回りも二回りも小さくなっているように感じる。 


 それにしても…

 何とも言えない年の始まりだった。

 私自身も…


 きっと、日本中どこでも…

 それぞれに…

 いろいろな思いをして「今」を過ごしているのだろう…と思う。


 お正月だからって、誰もかれも、楽しくて、愉快で…とは限らないのは当然だ。

 しかし、

 知らなかった…なぁ〜。


 つまらない、

  どうでもいいお正月があることを・・。

 

 結局…

 「人」が、そこに…

 「ここに…」一緒に居ての・・意味のある


 正月なのだ。


 「人」がいなけりゃ、ただの日なのかっ。


 それでも、

 生きているのだから、

 生かされているのだから、

     


 周りとの…

 疎外感を感じながらも・・・

       生きていたら…


「悔しさが爆発しそうな心」だったり、「遺された意味」が分かり始めて…


 生きる為の糸を手繰り寄せ、そして掴み、握り・・


 お正月なんかなくても、

      十分に生きていける。


 一人であっても…

       結構…大丈夫なのだ。

お決まりのポーズ〜受け止める心

高架橋の下の側道を右に回ると、私のアパートに通じる道があります。

 そこは、通学路にもなっていて小さな小さな横断歩道があります。

 いつもは、保護者や地域の子ども110番の見守り隊のおじいさんやおばあさんが横断旗を片手に子ども達の安全を守っています。


 実は、

 以前からずっと…

 私がこの町に来てからずっと…

 多分…

 私が来る前からずっと…


 もう一人・・・

 もう一人…

 ここには男の子がいつもいました。

 雨の日も…

 暑い日も寒い日もいつもそこに立っていました。


 直進して来る車が現れると、横断歩道の前に走り出て、一旦停止する車を前に「ポーズ」を取るのです。

 

 右手を、サッと目の前にかざし、カッコよく車をその指の隙間から見ているようなのです。

 始めは、

 西陽が眩しいのかなぁ…って思って見てました。

 しかし、雨の日でも、少々暗くなってからでも、太陽が出ていなくても、やはりこのポーズを取るのです。

 

 ほぼ毎日…そこで…

   そうして・・立っていました。



 体調悪く、病院へ通った日も・・

 彼はいました。

    もう、すっかり青年です。

 

 いつものように、車をゆっくり直進していると、彼が出て来てくれました。

 お決まりのポーズです。


 その日…も…


 でも、その日彼の笑顔が見えた気がしたのです。


 「気をつけて…」と・・・。


 彼が、

 私の車が右に回る時、右手を差し出し送ってくれたように見えたのです。


 いつも見守ってくれていたんだ。

 毎日毎日…

   声掛けてくれていたんだ。


 胸が熱くなりました。

体が弱ると心まで・・

  病気は・・・

     いけません。ね!


 私を、泣き虫にしてしまいました。

 そして、

 しばらく…

 しばらく忘れていた…


 主人の名前を連呼して泣いてしまう…という・・

 いつからか私自身の中で封印していた行動を…

 押し殺してきた感情と共に思い出させてしまいました。



 最悪です。

 病気でしんどいのに…

 益々苦しくなりました。


    また車に乗り込みました。


 感情を吐き出す時間です。

 哀しい時は!  泣かなくっちゃ!

 悔しかったら…

       叫ばなくっちゃ!


  えーぃ!!

    吹き飛ばしてしまぇー!

  病気も…

   凹んだ気持ちも!!


  

 そしてまた…

    しばらく封印だ!

   

    封印だ!!


 たまには、

 こういう時間が

     いるのでしょうねぇ。