絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

その美しさは罪だ!!

鏡を見るのが嫌になる時があります。

 私の携帯の写真ブックには、かなりの枚数の写真があります。

 もちろん10年前の写真もあります。

 携帯だと、人差し指をピィン!と上に弾くだけで過去のワンシーンを甦らせることができます。



 大きなベッドに横たわる主人の横でマスクをした私が・・・

辛そうに…

それでも力いっぱい笑顔を作って…

カメラに視線を向けている写真があります。


 10年前です。

 主人が緊急入院した病室の中です。


 若いです!

 自分で言うのもなんですが…

        可愛いです!

 そして髪の毛もフサフサです。(へへへっ)


 よく見ると、入院中であったにも関わらずきちんとお化粧もしています。

 きれいにして主人のそばにいたかったのかもしれません。ノーメイクで外に出ることは絶対にありませんでした。


 10年経って・・・

    今はどうでしょう。

 休みの日なんか顔を洗わない時があります。

 めんどくさくてマスクをしてそのまま買い物に行く時もあります。


 10年経って…

 変わってしまいました。



 主人は生きてた頃…

 戯けて、

  私を喜ばせようと…

「その美しさは罪だ!」なんて…言ってくれていました。

 そばで、

 私を見て、

 褒めてくれて、

  冗談の一つや二つ言ってくれて、

 笑わせてくれて、


  喜ばせてくれていました。


 人は、簡単に崩れてしまいます。

 何か大切なものを失くすと…。


 大切な人に観てもらっていないと…。

 

 私には、

 厳しくも優しい目で、

 私自身を評価してくれる娘がいます。

 だから、まだまだ、

 まだまだ「頑張らないと!」って思えるのです。


 そして職場でも、 

「いつも元気で明るい義香さん!」って言い続けてもらえるように…


 もう少し…

  鏡とにらめっこしましょうかっ。

私には神も仏もいなかった…

先日…

 奥様を亡くされたメル友からメールが届きました。



「心配かけてごめんなさい。

 僕はまだ洗礼を受けていませんが、クリスチャンです。実は早くに3人目の子どもを亡くしています。子どもは無条件で天国にいけます。妻は天国で子どもと新しい生活をスタートさせていると思います。

 僕もその時が来たら…

 妻と子どもと一緒に・・・って。

 そして、

 今はとても穏やかにしている…」

     …と書いてありました。

 

 近くに愛する人達がいて、心の底から信じられるものがある彼を羨ましく思い、「穏やかな気持ち」であることに…安心しました。


 私は…

 主人を亡くした時には…

 神も仏もいない!!って、

   そう…思っていましたから。


 昔から、姉や妹と比べて「信仰心」がありませんでした。 

 私の家は浄土真宗です。

 妹は、母や祖母と一緒によく仏壇の前で手を合わせていました。お経も暗記していました。

 姉もそうです。

 母の死後、仏壇をしっかり守ってくれています。

 私は・・・


 何も信じませんでした。


 特に、主人を亡くしてから…

   神様なんていない!!って。


 でも、

 彼のメールを見て…

 信じられるものがあったら、すがることができる何かがあったら・・

 もしかしたらもっと楽にこの10年を過ごせたのかもしれないなぁ…と思いました。


 まあ…もう・・

   どうでもいいのですが…

   ちょっぴりそう思いました。

思い出⑤涙のお弁当箱…

 携帯を開いた時…

 突然・・昔の写真が出てくる時がありますよね…。

 

 音楽🎵が流れ…

   ◯◯の思い出のような・・


 今日…パッと携帯の画面に

 なっちゃんの写真が写されたのです。

 保育園に行く前でしょう。

 まだ、大阪へ引っ越す前のことです。日付を見ると、

 2019.5.17…

   ゆりゆりが生まれた日です!

 この日、

 なっちゃんは、生まれて初めての遠足の日でした。

 ママはゆりゆりを出産する為に入院中です。


 初めての遠足!

  初めてのお弁当!


 ばぁばが作るしかないですよね。


 キャラ弁なんて、娘にも作ったことがありません。

(恥ずかしいですがお見せします。)


 遠足から、帰って来たなっちゃんの鞄の中から、急いでお弁当箱を取り出し開けてみました。


 きれいに…

   きれいに…


    食べていました・・・。


     私は泣いてしまいました。



 そして、今…

 その写真を見ながら…

 5、6年前のあの時のあの感情が思い出され涙が止まりません。


 「死別」って…

     そうなんです。



 昔の思い出が…

  幸せな思い出が・・・

      切なくなるのです。


 何故か…

 過去の様々な出来事が、

   愛おしく愛おしくて…

        涙が出るのです。