貴女に遺すものが あるとすれば・・・ 小さな小さな貴女の真っ白でしわくちゃな手を握ったあの時「私の命に代えてでも、この子を守っていこう」と・・・決めた。 この可愛いらしい瞳に、全世界の美しいものを映してやろう・・・ この小さな心には、楽しさ・喜びを山ほど感じさせてやろう・・・・ そして、この小さな... 続きをみる
絶望の底から青い空を見て・・・の新着ブログ記事
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「お母さんは、絶対に大丈夫や! 人間・・・ そんなに簡単に死ねない!」 暗い高速道路を猛スピードで走る車の中で交わしたあっちゃんとの会話だった。 13年前の6月22日、午前2時過ぎ、けたたましく鳴る電話の音で飛び起きた。時間的にも、ただ事ではないだろうと察した。 受話器の向こうから聞こえてきたのは... 続きをみる
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木漏れ日がすごく気持ちいい。 目を閉じて、車のシートを少しだけ倒して、好きな音楽でも聴いていたら、深い眠りに入ってしまいそう。 ・・・・そんな午後 私は、あの海にやって来た。 砂浜の波打ち際を散歩する夫婦がいた。太陽とは反対側の東の方角に向かって2人肩を並べて歩いている。 たまに、顔を見合わせ・・... 続きをみる
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風邪を引いてしまった。 喉が痛く、体がだらしい。 明日になったら熱が出てきそうな・・・そんな感じがする。 こんな時、あっちゃんがいたら・・決まって・・・ 理由は分からないが、いつも「のり巻き」を買って来てくれた。 枕元にポカリと、体温計を置いてくれた。 仕事から這うように帰って来て、今日はそのまま... 続きをみる
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毎月11日・・・あっちゃんの友達の月命日。 彼は、電気屋さん! 笑顔の素敵な電気屋さん! あっちゃんの同級生。高校も大学も違うので、どのようにして知り合ったのかは、今となっては分からないが、我が家の全ての家電は、彼のお店で買い、彼が取り付けた物。 友達でありながら我が家の大事な電気屋さん。 あっち... 続きをみる
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「ゴースト」(洋画)という映画で、突然死んでしまったサム(主人公男性)は、 愛する人へ伝えることができない 愛の大きさを・・・ 真実を・・・ 現実を・・ 必死に伝えようとした。 見えない自分の存在を分からせるために、物を動かしてみたり、人(霊媒師)の力を借りてみたり・・サムは、死んでしまってからも... 続きをみる
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私は、あっちゃんが美味しそうにお酒を飲む姿を見るのがとても好きだった。 だから、晩御飯には必ずお酒のおつまみを一品か二品添えた。 まずは、ビールから始まって、日本酒か焼酎を飲んだ。 美味しそうに飲んだ。 飲んでも表情は全く変わらなかった。普段から陽気な人だけど、飲むと益々明るくなって・・ 冗談言っ... 続きをみる
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孤独だけど・・・孤立ではないと思っていた。 でも・・・本当は完全に 孤立していた・・。 以前書いた文章を紐解いてみた。 あっちゃんが他界して5ヶ月を過ぎた頃・・私は、今までに感じたことがない孤独感を感じていたようだ。 今は、「孤独」であることが私に与えられた罰でもあり、運命なんだと諦めもついた。 ... 続きをみる
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あっちゃんの最期の言葉は何だったんだろぅ。 先日他界した川島なお美さんの最期の言葉が、 「ごめんね。」 だったと聞いた。 ベットを汚してしまったことに対しての謝罪の言葉だったらしいが、それを聞いていた、なお美さんの夫である鎧塚さんは、時間が経つにつれ・・・ その「ごめんね。」の言葉の真意を探そうと... 続きをみる
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9月になって・・・ 月・火・水・木・金は、仕事して、土・日は、引きこもる。 誰とも喋らず、部屋の中で一日中過ごす。 日曜日の午前11時頃、ソファに寝転んでいると、滅多に鳴らない携帯が鳴った。 「下に降りて来てくれる?」 (同じ敷地内で、スープが冷めない距離よりも、もっと近くに住んでいる義母だった。... 続きをみる
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静かな部屋の中 世界中に私一人なのではないかと錯覚する。 窓を開けると涼しい風とともに、虫たちの鳴き声が聞こえてくる。何時になっても・・・ よかった! 地球は・・町は、生きているんだ。 スズムシでしょうか。 コオロギ? クツワムシのようにも聞こえる。 とても淋しげで・・・・ 秋が来た事を喜び合って... 続きをみる
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「人間は、誰も70歳までは必ず生きられる」ってことにしてもらえないかなあー。 「70歳より若くして死ぬ人はいない」ってことにしてもらえないだろうか。 厚生労働省は2015年7月30日に、2014年分の簡易生命表の概況を発表した。それによると日本の平均寿命は、男性が80.50歳、女性が86.83歳だ... 続きをみる
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寝転んで空を仰いでいた。 今年は、秋が早いと・・・喜んでいたのに。 やっぱり日中は夏の太陽が、時折季節が移り過ぎていくのを惜しむかのように顔を出す。 目を細め揺れるカーテンを見つめていると聞こえてきそうな気がする。 「行くかぁ〜。」・・・ 私が退屈そうにしていたり、つまらなそうに寝そべっていると必... 続きをみる
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記憶がなくなればいいと思った。(軽率な非常識な発言をお許し下さい。) でも本当にそう思った。 高速を走る車の列。私も家路を急いでいた。 沢山の赤いテールランプが家族で過ごした大型連休の楽しかった思い出を物語っていた。 家路に着いたら、沢山の土産話に花が咲くのだろう。賑やかで、そして、明るい灯がとも... 続きをみる
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あっちゃんがいない今を・ ・・ 父か母が生きてくれていれば、私の暮らしは随分違っただろう。 母が生きていれば、きっと実家に帰って、母と二人で暮らすことを考えたと思う。 美しい自然に囲まれて そこに母がいれば・・・・ 今よりはいい・・・・。 泣くことがあっても、 私を抱きしめてくれる 母の胸があるか... 続きをみる
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夏が終わる。 あの日から・・・・3つの季節を通り過ごして来た。 冬に別れた。 冬で終わった。 冬で止まった。 大切な人(配偶者)との別れ(死別)は、私自身の「死」と同じようなものだった。 死んだような心のまま・・・・ この夏、姉妹と一緒に少し遠出もしてみた。娘の所に行って流行りのオムライスを一緒に... 続きをみる
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昨日見た夕陽(空模様)は、何の前触れだろうか? 今日で失踪五日目。 「そろそろ帰ろうかなあー。」そんなことを考えながらテレビを見ていた時だった。南向きの窓のレースカーテンが突然オレンジ色に染まった。 「これは?」 徐々に、ガラス越しの床から部屋全体が薄オレンジに包まれる。 まるで、四角い魔法の箱の... 続きをみる
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また、夜がやって来た。以前ならこの布団に入るまでの時間が大好きで大好きで・・・ あっちゃんと夫婦二人だけの生活は、9年目を数えていた。 あっちゃんは夕方から、コンビニに行くことが多くなっていた。 だから、夜は、私ひ・と・り。 この「一人の時間」が、 たまらなくいい! 「一人の時間」が、 たまらなく... 続きをみる
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突然の夫の死から始まった一連の出来事。 こんなにも早く大切な人との別れが来ようとは思ってもみなかった。 穏やかだった人生が一転した。 私の人生が終わった。未来への階段が途切れた瞬間だった。 泣いても、叫んでもどうにもならないということを、この四カ月で悟った。 一人で過ごす長い長い夜、想い出の曲を流... 続きをみる
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片付けても・・・・ 片付けても・・・・ 後から、後から出てくる。 ゴミと言えば、ゴミの様な・・・何とも、捨てがたい大切なゴミが。 21×2+13=55 今年の誕生日が来たら、あっちゃんは55歳。彼の年齢と同じ数。 たわいもない、偶然の一致にもかかわらず、 思わずこの数の不思議に頬が緩む。 人間には... 続きをみる
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本、コップ、メモ帳・・・・一つ一つ・・・が、語りかけて来て、涙で何もできない、進めない日を送っている。 コンビニとの契約が終了した。 その日、久しぶりにコンビニに挨拶に行った。 あっちゃんは、店の角にある吸い殻入れが置かれた場所でよく煙草を吸っていた。お客さんと話しながら・・・よくそこに立っていた... 続きをみる
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あっちゃんへ (お彼岸の中日だったので 手紙を書きました。) 今日は娘と二人で、以前よく行った海に行きました。車の中に差し込む日差しは暖かくて・・・ 季節はすっかり 春になっていました。 私の心も・・・・ 春になれ! 春よこい! あっちゃん、元気ですか。 桜のつぼみも膨らんで、そろそろ開花も近いよ... 続きをみる
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確かに、「目処がついている」と、あっちゃんは、言った。 「目処がついてる。」言い返せば、「分かってやっている。」と、いうことにならないだろうか。 あっちゃんは無計画のようで、几帳面な性格だったから計画的にやっていたことも多かったのだろう。 その一つに・・・・・ 信じられますか? あっちゃんのお葬式... 続きをみる
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明日・・・あっちゃんの 四十九日法要 会いたい。
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新しい仲間が増えた。 ラシックスちゃん・・・・(利尿剤) やはり、入れる点滴の量にしては、かなり友達一号(尿袋)の量が少ないのだろう。 娘は、あっちゃんが入院して、友達一号を身に付けて以来ずっと、尿の管理をしている。管理と言っても、管に溜まる尿を袋の中に移動させることだ。これが、1mlでも2mlで... 続きをみる
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私の家は、病院から40分の所にある。 同じ敷地内に義父母が暮らしている家がある。あっちゃんは、長男なのだ。 義父母には、帰ってもらった。 29日からの緊急入院騒ぎで、義父母も相当つかれているにもかかわらず、今日は、息子のたった24時間の死の宣告をうけ、さらに、その命の期限を「延命処置をしない」とい... 続きをみる
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どのくらい時間が経ったのだろう。 まず、家族に知らせなくてはならない。義母に電話した。娘に電話した。それから、私の姉と妹に・・・電話した。 そして、また、声をあげて・・・・泣いた。 「あっちゃんが、死んでしまうよー‼️」 早く・・・早く・・・ あっちゃんの待つ病室に帰った。 白くて重い扉を開ける時... 続きをみる
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12月 30日 絶食開始。 血液検査。 今日から、24時間の点滴。 水さえ全く飲めない。 大切なのは、尿の量の管理。 この日は、まさか、死が近づいているなんて思いも寄らなくて、彼を病室に一人残して帰ってしまった。 12月31日 この日も、やっぱり水も飲めない。自分で尿を取るのが面倒くさいらしく、尿... 続きをみる
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「24時間の命」 2014年12月31日、医師から そう告げられた。 「えっ⁉︎今日死ぬってことですか?」 しっかり私の目を見てうなづく医師。 分かっていたような気がする。なんとなく予感してたような・・・。 「明日も、体すっちゃるからね。」 そう、約束したのに・・・・・。 二度と一緒にお風呂に入る... 続きをみる