恨み節
私は…
娘を嫁がせて・・・
2ヶ月…でつれあいを亡くした。
「ご主人さん…娘さんの花嫁姿が見られて良かったね。」
・・・って何度言われただろう。
当たり前ではないか。
子どもの結婚式に参加する。普通は当たり前にできることではないか!
いや!それだけじゃない。そのうち…孫ができ、孫と遊ぶことが何よりも楽しみになる・・・。
平均寿命まで生きれば・・・
いやいや!60歳ぐらいまで生きれば…できたことではないか!
それが・・できないから
哀しいのではないか・・・。
私たち2人はこれから…
本当に2人の第2の人生が始まるはずだった。そんな時だった…。
あっちゃんが死んだのは…
私は…
誰かの為に…ご飯を作る必要もなく…
誰かの為に…家事の一切合切をすることもなく…
ただ自分が生きるために…そんなに生きたくもないのに…
生活するためだけに・・・
自分の空腹を満たすためだけに…暮らしている。
それが,何が嬉しかろうか…!
花嫁姿なんて…
今時・・・孫の結婚式に参加することもあたりまえの時代だぞ!
…と・・・
もっともっと一緒に生きていたかったあっちゃんの遺影に向かって、また今日も…ついつい恨み節。