絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

何処かへ行きたいよー!あっちゃんと…

何がしたい…って・・・

あっちゃんと旅行に行きたいよ。


脱いだものは脱ぎっぱなし、部屋の片付けもできないのに、旅行鞄の中は、それはそれは…綺麗に整理されていた。

ズボン類、下着、部屋着、小物の数々。見分けがつき、取り出しやすいように…

そして、

おしぼりティシュから爪切り、埃とりのコロコロから、何故かアロンアルファまで、困った時には、

「○○持ってる?」って聞くと直ぐに出てくる。

ドラえもんのポケットのように。


旅行が好きだった。

しかし、コンビニ経営を始めてからは、長期間の旅行はできなくなった。

旅先では、

毎日…衣装を替え、

それに合わせてサングラス、帽子に…靴。

歳を重ねるごとにオシャレになっていた。

観光より…

郷土料理より…


その土地で人に出会い、そしで友達になった。

普段できないオシャレをし、いつもと違う自分を装う事を楽しんでいた。

これから、二人でどこへでも行けたのに…。

腕組んで…歩けたのに…。

笑顔いっぱいのあっちゃんの横で、私も一緒に笑いたい!

リリィ・・・

「リリィがあまり動かなくなった!」と、義母から娘に電話が来た。

次の日が土曜日だった事もあり娘家族は、急いで実家に帰ることにした。


リリィ…は、あっちゃんから娘へのプレゼントだった。


今から16年前…我が家に・・・突然やってきたミニチュアダックスフンドである。

それは、手のひらに乗るほどの大きさでとても可愛いかった。ぬいぐるみのようだった。二人(主人と娘)は奪い合うように自分の手のひらに乗せ胸に抱き喜んだ。


その可愛いミニチュアダックスフンドに、私の実母の名前の一文字をとって「リリィ」と名付けたのも二人だ。多分それは、家で飼う事を私に了承してもらいたい…と思った主人と娘の策略だった。

確かに可愛いかった。

数日…我が家で飼った。「過ごした!」と言った方が正しいだろう。

しかし…、

夜中、小さい声ではあったけれどリリィの泣き声が気になった。私も仕事をしているので、日中留守にする家では、食事や散歩などの世話ができないという実態もあった。

そこで、リリィは、我が家ではなく義父母の家で飼う事になった。義父母の家と言っても、同じ敷地内にあるスープも熱々状態で冷めない距離だから…しぶしぶではあったが娘も了承した。


あれから16年…。

リリィは、飼い主である娘の結婚式もあっちゃんの「死」も見た。なっちゃんが生まれ…なっちゃんとも仲良しになった。

そのリリィが年齢のせいもあるのだが、この頃元気が無くじっとしている事が多い…と連絡があったのだ。


義父母が病院へ連れて行くと、肝臓が悪くなっているそうで、尿の色は、「黄色」をしていると…。


あっちゃんと同じではないか!


肝臓! 黄色!


黄色く流れた最期のあっちゃんの涙を思い出した。


もしかしたら…そう長くは生きられないだろう…と言われたらしい。


1月20日

主人の祥月命日。


主人が呼んでいるのかなぁーと思う。


「リリィー」って…

なんか聴こえてきそう…

無念

どうなんだろう。

人は、悪気無く…

「いいねー、気ぜわしく無くて…ご飯の支度も気にせんでよくて・・」


どうなんだろう!


これが良い事なのか!


その引き換えに…


共に感動し…喜び合う事がなくなったんだぞー!