絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

哀しすぎるメール

肝性脳症の昏睡状態に陥る5日前に、当時使っていた私の携帯に届いたあっちゃんからのメールだ。

ただ…ゴン…とだけ・・。


片隅に…ゴン…とだけ・・。


これを見ると、弱々しく感じる。何か言いたそうで…言えない。そんな迷いも感じる。


当時、意識はしっかりしていた。だから、間違えて送信したのか、伝えたいことがあったのか…。

今となっては分からない。

その日から5日後の1月9日…あっちゃんは暫しの深い眠り…昏睡状態に入った。一週間続いた。

そして、目覚めた。

しかし、一切深刻な話をする様子も、不安そうな素振りも見せずに過ごした。

だけど…本当は、私に、話したいことが、いっぱい…いっぱいあったのだろう。そうに違いない。


助けを…求めたかったのではないだろうか。


分かってあげられなかった…

気づいてあげられなかった…



私だって、目覚めて5日後に永遠の別れをすると知っていたら、もっと…もっと…いっぱい話したかった。ベットにずっと横たわっていたけれど…あっちゃんの胸借りて…声を上げて泣きたかった…。すがりつきたかったし…「愛してる」と伝えたかった…。

私だって…もっと話したかった。



私は、哀しくなった時、アルバムの中にあるこの写真を見る。


ゴン…と、だけの…メール。


ゴン…私の愛称。

あっちゃんが付けて、あっちゃんだけが呼んでいる。ジュゴンの「ゴン」だ。体が大きくて食欲旺盛で、よく寝て…まるで、私そのもの。


ゴン…

なんて…この後…綴りたかったのだろう。


それを想像してみる。

その時…その時によって言葉はちがうけれど。

ゴン…の後のあっちゃんの心が、

見えるような気がする。


ゴン…元気出せ…って・・・。

ゴン…。

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