絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

分かっている答え

お盆が終わった。9月になったら仕事も始まる。


自分の生活の拠点をそろそろ決めなくてはならない・・・って、い・つ・も思っている。

思っているけれど・・・・

「答え」は、


随分前から・・・私の中で出ていた。


人は、大きな一歩を踏み出そうとする時、悩み・迷い、必死に考えるだろう。

しかし、心の中では、誰がなんと言おうが揺るがない「自分の答え」を持っているものだ。(人は、自分の答えを自分がよく分かっているにも関わらず、人に相談したがりもする。)

いずれにせよ、「ここでは暮らせない。」と始めから思っていた。


そんな事を考えていたら、途中で止まったいた本棚の片付けを思い出した。やる気の出ない気持ちを奮い立たせようと、両手で力強く扉を開け始めることにした。


一番下の棚の隅に、無動作に置かれた写真の束があった。年代もバラバラで、アルバムに貼りきれなかったのだろうか・・・・かなりの枚数だった。


一枚ずつ一枚ずつめくってみる。


その中の一枚に手が止まる・・・


大粒の涙がこぼれ落ちた。

はしゃいでいる私がいた。

これ以上ない笑顔で・・・・おどけている私がいた。


そして、私の前には、煙草をくわえ、照れ笑いをしているあっちゃんがいた。


私の手は、あっちゃんの背中(革ジャン)をぎゅっと握りしめている。

幸せそうな「私」がそこにいた。


こんなに笑えていたんだ・・・

こんな表情がつくれたんだ・・・


忘れてしまっていた。

温かいあの感情を・・・。

大切な人が傍にいるだけで、「安心」からくる最高の喜びがあったことを。


二度と私は、こんなにも幸せに満ちた顔をすることはないだろう。


あまりにも悲しすぎて・・・

いつからか周りとは違う疎外感を感じ、自分の心を硬く包みこんでしまうようになっていたのだろう。


私の心に響くものは、だんだんなくなっていった。

私の心から少しずつ大切なものが失われていった。

微笑み

優しさ

人を愛しむ思い

気力

やる気

会話 が・・・・・・・・減った。


楽しみ

喜び

夢は、考えられなくなった。

未来が

消えてしまったから・・・・


「自分が出した答え」を口にする時、新たな人生のスタートラインに立つことになるのだろう。

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