絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

ミッション

「いつもの白だしに、鶏ガラスープ、牛乳を混ぜて飲むコーヒーの素…送って…!」

 娘からメールが来ました。


 風邪かな?

 まさか…コロナ?

 なんて私自身心配していたけれど、大丈夫そうなので、急いでスーパーへ走りました。


 大阪は、緊急事態宣言が出ているし、娘は長いことペーパードライバーだった事もあり、それでもやっと、なっちゃんの保育園への送迎が車で出来るようになってはいたのですが…

 大阪への転勤…。


 大阪では、まだ車に乗ってうろうろできないようです。


 だから…母(私)は走りますよぅ。


 例え調子が悪くても…動きますよぅ。


 スーパーでダンボールもらって入れました。


 チョコレートにパズル

 グミのお菓子にリンゴジュース

 なっちゃんの好きなお菓子ばかりです?

 除菌に関する商品が全くなかったので、除菌できる床を拭くウェットシート(笑)(除菌とつくものなら何でもいいのです!)ダンボールに入れました!


 そして、一番上に…


 みんな!

 ころなに 

 まけるな!


 と、なっちゃんが読めるようにひらがなで書きました。


 コンビニに行き送りました!


 はぁ〜!疲れました(笑)


 約2時間で任務終了!

倒れて感じる「死別」の哀しみ

喉が痛い…

私の風邪はいつも喉からだった。

だけど…


この…ご時世・・・

少し不安な言葉がよぎる。


なんだか…胸が苦しいような気にもなってくる。

仕事と自宅の往復だった。

スーパーやコンビニには寄ったけれど…。

まさか、先週、思い立ち突如行った大阪で?

しかし、大阪でもほとんど家にいた。

なっちゃんと公園には行った。

散歩もしたが…。


まさかコロナ?


なんて…思った。


自分が発症してしまうことはやむを得ない。

しかしそれを愛する人達に絶対に移してはならないと…思った。


そんなこと考えていたら…

「あっちゃん!そばにいて…」って…

          泣いていた。


コロナウィルスに感染することが怖いんじゃない!


一人で・・・

  不安と…

  病気と闘うのが…哀しいだけ…


頼りにしていた人が

あっちゃんがいないのが…


誰にも…この思いが言えないのが・・


         怖い…だけ…。

肝硬変によって失われていく感情

終わった・・・・


確かに終わった・・・・・


何かが・・・・


一つ・・・


歌を忘れたカナリアの童謡がある。


昔聞いたことがあるような気がする。


彼は、


あっちゃんは、


亡くなる半年前から、急激に・・・


笑顔を、笑い声を忘れていったような気がする。


ユーモアたっぷりで、人を笑わせたり楽しませたりすることが大好きなあっちゃんだった。


おどけて見せては、自分からニヤッと笑い顔・・・


オヤジギャグ・・・全く面白くない。


だけど、いつも彼は笑ってた。


それなのに・・・




笑顔がだんだん消えていった。


・・・それも気づかなかった。


笑い声がだんだん少なくなった。


・・・それも気にしていなかった。




そう言えば、娘の結婚式でさえも・・


あっちゃんは、


笑顔が、笑うことが、出来なくなっていってたんだ。


肝臓が悪くなると筋肉が衰えるらしい。笑顔を作りたくても、口角が上がりにくくなるらしい。


話をするのもスローだし、ましてや、大声をあげて、大口開いて笑うなんてよほど面白いことでもない限りできないらしい。


笑顔が・・・笑い声が、奪われていってたんだ・・・・。



肝硬変という病気は・・・、


人間が一番味わいたいであろう「快楽」の感情を・・・・


「微笑む」という人と人との繋がりを深める表情を・・・・


無残にも奪い取ってしまったんだ。




そうだったんだ。


思い当たることがたくさんある。




ごめんね。


全く理解していなかった。


あっちゃんは、私が「絶望」を感じる前に、


妻に対して・・・・・


自分の病気に対して・・・



「絶望」を感じていたに違いない。


(再度投稿…今でも尚切り離せない感情)