絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

死ぬことなんて怖くなかったのだろう⁉︎

夜中に目が覚めると…

いつも…

リビングの明かりが点っていた。


彼はいつも…

いつもの場所で、

小さな音量で…

ソファーにもたれかかりDVDを観ていた。

大好きなお酒を片手に…

静かな表情で…


いつも…だった。

そう、毎日だった。


毎日…同じDVDを観ていた。


夜勤者との引き継ぎを終え、お酒とつまみを買い、彼は毎日毎日…「一つのこと」を楽しみに帰宅したのだろう。


今の私がそうで…あるかのように…。


娘の挙式、披露宴のDVDを静かに観ていた。(挙式後3ヶ月でこの世を去る)


私は…今、毎日毎日撮り溜めた韓ドラを観ている。


毎日毎日…

そう・・・

毎日毎日…

一人で・・・


そうしないといけないかのように…。

それしか思い当たらなくて…

それが、癒しの時間なのかどうかは分からないが、

ただ…

ただ…その時だけは、


その時だけは、


「今」の私を忘れた…。


何も考えなくてよかった。 


彼もきっと…そうだったんだ!


彼は1日の締めくくりに、幸せだった時の愛する人達の笑顔を、姿をじっと観ていたんだ…。


忘れないように…


心に抱きしめて…逝ったんだ…

涙の意味…

涙には意味があった。


あの日から…よく泣いたものだ。

哀しくて泣き…

悔しくて泣き…

寂しくては・・・泣く。


時に…

嬉しくても泣き…

美しくても…泣いた。



確かに…今は・・・

泣くことも少なくはなった… 。


しかし、

急に息ができないほど苦しくなって、泣いている私が時々…いる。



どうして泣いているのだろう?



ただ悲しいのか?

早くに逝ってしまった主人が可哀想なのか?

それとも…

自分が不憫なのか?


よく分からずに・・・


泣いている。


とにかく腹が立ってしかたがない。

怒りで頭がおかしくもなりそうだった。


よく…泣いたものだ・・・

バカヤロー!

忘れることなんて…

   できないのだから・・・


諦めるしかない…。

 

私の人生・・・

 これまで、どれだけのことを諦めてきただろうか…。

 そのほとんどが、自分の力量不足によるものであっただろうけれど…。


 しかし、

 それなりに納得して諦めただろうし、そしてその先は身の丈に合った目標を見つけたはずだ。


 諦めた先には、新たな目標が…あった。


 希望の大きさは違っても。


 諦めても希望を持って…

 夢を抱いて…

 時に人に分からないように微笑みながら生きてきた。 

 それが人生だ。

 

 しかし…


 夫との死別は…諦めきれない。


 これもやっぱり私の力量不足なのか?


 これまでに見つけられた「次へ」の新たな目標も…


 今はどう足掻いても…


「目標」を考えられないのだ。


 何かに転換することができないのだ。


 老後を二人で楽しむことを諦めて…


 死ぬまで会えることはないと諦めて…


 つまり・・・

 これからの人生を諦めて生きていくことになるのではないか!と悔しくて…


 諦められないのだ!


 会いたい! 

 会いたい!


 バカヤロー…