絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

はい!あなたの為なら…何でもします。

保育園の送り:毎日8時45分

保育園の迎え:毎日17時

ばぁばが大体迎えに行く時間を、なっちゃんは体感的にわかっていて、私を見つけると、両手を広げて走り寄る。

それがとても愛おしい。

そして車に乗せると、

「シートベルト!シートベルト!」と言って嬉しそうに後部座席のチャイルドシートに座る。


そして…ここからがある種の闘いが始まるのだ!

私としては、直行で帰宅したい。ご飯の支度もあるし…。


しかし、なっちゃんは、


決まって・・こう言う。


「今日は…ばぁばぁ〜どこへ行く?」


もう夕方の5時過ぎである。


アカチャンホンポで遊んでアンパンマンジュースを飲むか。

山田電気で遊んでソフトクリームを食べるか。

サーティーワンによってバニラアイスを注文し車でドライブしながら食べるか。

ミスタードーナツに寄って、みんなの分のドーナツを買うか。

本屋さんで、本を見てマックによりオレンジジュースとポテトを買うか。

スーパーによって好きなお菓子とガリガリ君を買って食べるか。

なっちゃんは…よく知っている。


「ばぁばは何でもしてくれる」ということを…。


だから、

ばぁばは、いくらお金があっても足りませーん!

人生…立ち止まる時が必要なんだ!

人生って、崩れ始めると後から後から荒波がやってくるもので…


主人は、体調を崩し始めた。


始めは、お酒の飲み過ぎだろ…とか、ストレスかなぁ・・・なんて軽く考えていたけれど…。

しょっちゅう熱が出る。

顔が土色の様に…

目や身体が少し黄色く…

スリムだった身体が太りだし、お腹は本当に中年太り。いや!それ以上に大きくなる。そんな風に変わっていく容姿を見て私は、無情にも汚い言葉を吐くようになる。


そして、そんな変わりゆく主人の変化を、何とかしなければ…と思うものの行動に移すこともせず・・・


徐々に、

私の気持ちにも変化が…

姿が、変わっていく様に…

主人に対する想いが…少しずつ変わっていくような…


主人は、しんどい身体をどうにか奮い立たせで必死に仕事をこなす。しかし年中無休!の24時間営業!

その仕事はきつい。

自分の身体もきつい為スタッフをシフトに多く入れる様になる。当たり前のことだ。すると、かさむ人件費…。


仕方ない…。

気がつけば借金をするようになる。


仕事に疲れ…

身体も思うように動かない。

そんな中で…

たった二人だけの家族なのに、すれ違いの生活リズム…

そうすると…心もすれ違い始める。

そんな時だった!


娘の結婚話が浮上。

同じ大学で知り合った同級生と結婚したいと主人と私に話がある。


それを機に主人は変わった。


禁酒にダイエット!


一気に…蘇る。


不思議なものだ。


ピタッとお酒を止めた。


そして次の年の秋…挙式。

しかし…

しかし…

その2ヶ月後…に、この世を去った。


挙式が終わったその日から…主人はまたお酒を美味しそうに呑んでいた。


人は人の為なら…

愛する人の為なら…

力が出るようだ…

私の夢

貴女の夢は何ですか?

・・・って聞かれた。


「女優になること!」と即座に答えた。


私の定番の回答だった。今でも…そう答える。私がこの街に来て直ぐに始めた事は、家賃分だけでも稼ごうと勤務先を見つけることだった。職場にも少し慣れ、余裕ができた頃次の行動に出た。

習い事を始める。

どうせ習い事をするなら、以前から興味があったミュージカル。歌や芝居がしてみたいと思い地域の劇団を見学し、次の週の日曜日には、入団の手続きを済ませた。


これで、主人との死別後も、仕事・趣味・家族(近くに娘夫婦)と、私の人生はそれなりに潤うはずだった。


しかし、昨年の春…立て続けに哀しい出来事が起きる。1ヶ月の間に…。

最後は、娘婿の母親の死だった。

ショックだった。

自宅に一人でいた為、発見された時には、洗面所で倒れていたらしい。脳梗塞。58歳だった。


私は、何故か自分の人生を恨んだ。


2人(娘と娘婿)のかけがえのない家族の大切な大切な親を…

娘は父親を、

娘婿は母親を早くに亡くしたことを、私に起こっている負のスパイラルのように感じた。


そんな時、

笑顔で歌ったり踊ったり…そんな気持ちが薄れていった。やる気がなくなった。


いやいや!それは言い訳かもしれない。毎週日曜日の6、7時間のレッスン。足腰が痛くなるダンスに…ついていけない!

いつもの怠け癖が出たのだろう。


いずれにせよ…

お母様の葬儀が終わって、その週の日曜日に「しばらく…休みます・・」と団長に申し出た。

それから1ヶ月…2ヶ月・・・伸ばし伸ばしに…休んだ。

職場もそうだ。

ここへ来てせっかく見つけた仕事場。仕事内容にも慣れ、気の合う職員とも出会えた。しかし今年4月から職場が変わり、また0からのスタート。

慣れない上に不満続出。

何でも話せる仲間もできていないうちに5月中旬から長期休暇(7月から復帰予定)と…今に至る。


仕事に趣味…

潤うはずだった。

生きているだけではつまらないもの。


感じなくては…。

喜びと感動を。

毎日ではなくても…いいから。

心が動く…日がある生活をしなくては…とまた今…焦っている。


この熱い夏…また新たな試練が始まろうとしている。