絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

決断の時! ヤドカリ生活。

 結婚して・・・


 主人と暮らした家…は、

 主人が大学生の時に新築した家だった。以前は葡萄畑であった土地に建てたものらしい。

 その家は、しばらく義香家では「別荘」のような扱いでしか使用していなかったと聞いた。


 そしてそれが、私達二人だけの新婚生活の拠点となったのだ。


 二人には広すぎで…

 だけど二人だから楽しかった。

 

 数年が過ぎた頃から、その家に両親が住みたい…という話が持ち上がるようになった。

 それを機に私達は家を建てることにした。娘が生まれて4、5歳になった頃だった。


 新しい家で、家族三人の生活が始まった。


 最高に幸せだった時だ!

 友達を呼んだ。

 姉妹を呼んだ。

 ピアノの音が響いた…

 広いリビングが好きだった。  


 だけど…


 娘が大学進学で一人暮らしを始めるようなり・・

 二人だけ…の生活が・・・

 またその「幸せな時間」を過ごした家で・・・始まることとなった。

 それは、最低でも30年は続くと思っていた。


 しかし…


 10年も続かなかった…。



 主人が亡くなって…

 私は、

 その「一番幸せな家」で独りぼっちになってしまった。


 2年近く独りで…その家で暮らした。


 いつからか、

 私は…その「一番幸せな家」から離れることを考え始め、とうとうその「家」から出ることを決めた。


 娘家族がいる場所へ…

 

 今のアパートだ!


     もう、6年が過ぎる。


 娘家族は3年前から大阪にいる。

 言ってみれは、もうここにいる意味はない。

 だけど、

 この土地を、

 今の仕事を離れられずに…

      今…ここで暮らしいる。


 

 寂しかった…

 哀しかった…

 苦しかった…私の心を少しずつ癒してくれたこの空間が心に優しい。


 そして、

 また…


 「すみか」の選択を迫られている。


 最期の住処ではないが…

  いつまで続く…ヤドカリ生活…

「死別と生きる⑬ 新たな出発?

今年の夏だった・・・


 一通の…

 今、住んでいるAP管理会社から手紙が届いた。

 「管理会社が変わる」という報告だった。その為、継続して住むか引っ越すか…に関わる内容のことが、サッと見た感じ書かれていた。

 めんどくさい!!

 どうでもいい!!


 今月まで…ほっといていた。


 だけど…今になって、

    ちょっと不安になった。

 

 契約時の内容が変わるのか?その時の特典は?保険、家賃駐車場のこと等等…。


 両方の管理会社に電話してみた。

 そして、どうするのが「得」か考えた。

 どっちもどっち!



 しかし…

 今年もわずか…

      12月を目前に・・・

 

 引っ越しが面倒だー!

 住所変更が面倒!!

  『このままで行こう‼️』

      そんな気になっていた。

 

 だけど…


 だけど…

 生活環境変えてみるのも…


 もしかしたら…

 これが私の「新たな人生」の始まりを予期しているのではなかろうか!って都合の良いように考える。


 何らかの「変化」の始まり・・

         なのではないか!


 なんて…。


 主人を亡くして住み着いた今のこの場所・・・

 離れてみるのもいいかも…。


    何かが変わるかもしれない。

 

 

 さぁー!

       どうする?

生きているって…こう言うことだよね!

2ヶ月に一度、薬を貰うために病院へ通っています。

 いつも行くと・・・

 体重を計らなければなりません!

 大した事ではない!っと…

       思うでしょうが…


 女子にとって…

 特に私のように少し⁉︎ふくよかな人にとっては、「体重計に乗る」ってすごいストレスなんです。


 病院嫌いな上、体重測定もさせられる…とあっちゃー、行く気にならず、いつも薬がなくなり、飲まない日が数日続く頃・・・

 仕方なく通っています。


 そして…

 今日がその日でした。

 仕事帰りにしぶしぶ行きました。


 待合室には、三人しかいませんでした。

 「よかった!待たずに終わりそう」と思いながら…受け付けの窓口にゆっくり歩み寄り、財布から保険証と診察券を出そうとしたら・・・


 いつもの受付の方が、


「義香さん!

 お変わりありませんか?

 寒くなりましたね。」・・・って。


 この街に来てかかりつけ医を探しました。第一条件は、以前から飲んでいた同じ種類の薬を提供してくれる病院であることでした。3、4件目ぐらいにヒットしたのが今通っいる医院です。 


 あれからだから…

   随分通っています。


 でも、今日初めてでした!!


 「義香さん!

   お変わりありませんか?」って

 優しい笑顔で…

 私の目を見て言ってくれたのです。

 

 「義香さん!」って…


 それが…


 たったそれだけのことが…


 すごく…

 すごく…


  すごく嬉しかったのです。

 

 私の顔と名前…

    知ってくれていることが…

 私がこうして生きていることを…

    観ている人がいることが…


 誰も…

   私のこと何も知らないのに…


 初めて来た街で…

 

     嬉しかったのです。


思わず…

 ありったけの笑顔で・・・

「ありがとうございます。私はすごく元気です。ありがとう!!」って…言いました。

 

 嬉しかったんです。


     とっても・・・・




   

   そう…感じたのは…

        秋…だからかな!?