絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

強迫観念

あっちゃんには悪いけれど…

あっちゃんがいなくなって…

実は・・・

私の心の中の不安要素が随分減った。


「今日は倒れることはないだろう…か」って、毎日毎日ドキドキ…心配し、いつのまにか職員室の電話が鳴る音にも過剰に反応し、「もしかして⁉︎家からの呼び出しの電話」と、不安になった。


近くで救急車のサイレンを聞けば、

「まさか!あっちゃんが運ばれたのではないだろうか…」と、ヒヤヒヤした。


眠っている貴方の顔の近くに耳をやり、息をしているのを確かめた。


家の中で「ドン!」という音を聞けば、心臓をバクバクさせながら、貴方の姿を探した。


私は強迫観念に駆られていた。


私は随分前から貴方が遠くへ離れて逝ってしまうような…そんな嫌な予感がしていた。


でも…今


貴方の心配は全くしていない。

気づく… 〜最終の目的〜 【後編】

台所に私はいた。


一瞬!お尻に何かが刺さった。

お尻にそれはそれは強い痛みを感じた。

血は出ていない。

しかし刺すような痛み。

振り返るが誰もがいない。


いや!いた。

あっちゃん!

ビービー弾を構えたあっちゃん。


ビービー弾を握り取り、投げつけた。

思い切り・・・床に…。


ビービー弾は床で飛び跳ね、破片が飛び散った。

ビービー弾が壊れた。


あっちゃんは腹を立てた!


その時初めて、言い合いになった。

どちらが悪いかは、言わずもがなだ。


相当…壊れたおもちゃのピストル…?が大事だったようで。やっと見つけて買ったのに…と、しばらく嘆いていた。


さて…話を本題に戻して・・

そのうち、子どもの話が・・・徐々に触れられたくない・・・

しかし相手は知りたいと思う核心の部分に差し掛かかる。

彼女が一人息子である事、ご主人とは上手くいっていないことを…それでも60まではなんとか離れず頑張ってみると思っている事を話し始めた。


私もいつしか、その話の流れにのまれ…

主人とは死別していること、

初めて知った借金のこと、

義父母をおいてここに来ていることを話した。


話してしまった!

私は以前…

何でも話せる人を求めていると言った。

聞いてくれる友と出会いたいと…。


私の事を全く知らない人と出会いたいと…言った。


しかし、少し違っていたことに気づいた。


人に、主人の事を話したところで全くスッキリすることはなかった。むしろ!あそこまで正直に話さなければ良かった…と少々後悔すらしている。

私は、自分の事を、「話せるようになる」事が、最終の目的であると思っていた。

それができるようになった時こそが、「最愛の人の死を受け入れた時」であると…思っていた。


でも…本当は。違っていた。


人の様々な話を、自然に…

「聴けるようになる」事こそが、私が望んでいる最終目標だとわかった。

気づく… 〜喧嘩〜【前編】

「遅遅」

昨日は14時から22時までの勤務だった。

昨日の夜は、

中学生の利用者は修学旅行でいないし、高校生のほとんどは現場実習週間の為5日〜2週間、グループホームであったり、宿泊型の施設であったり、自らの希望はもちろんだが、学校と進路懇談を重ね、医療機関等とも連携を取って大方決めた卒業後の移行先へ実習に行っている為…いつもとは違う…とても静かな夜を過ごしていた。


施設には、診療所があり学園には、看護師が常勤している。私より3才年上の見るからに優しそうな看護師が、利用者の様子を見にいつものように来た。

いつもなら、あっちでトラブル、こっちで、 「義香さーん!ちょっと来てくださーい」って・・声が飛び交っているのだが、昨日はテレビの声もはっきり聞き取れるほど静かだっただけに、ガラスの大きな囲いの中のスタッフルームに一人で座っている私の横に直接来て、丸い椅子に腰を下ろした。

二人とも視線は、ガラス越しに見える子ども達。どちらからともなく世間話が始まる。年が近いこともあり、私が他県から来ているということも、何かしらその人の「好奇心」をくすぐるのであろう…

まずは、彼女が大学に行っいる息子さんのことを話し出した。


実は、主人が他界してから、家族の話を聞くのも…するのも嫌いになっていた…為・・・私は、目の前のパソコンを見ながら仕事をしている振りをした。心の底は。


「自慢話ばかり・・・

聞いてられない!」


おいおい!

ご主人様登場だぞ!


益々聞いてられなーい!と 心の耳は閉じて、聴いているフリをしていた。


しかし…


「息子がサバイバルゲームに、はまっていてねぇ!」

その一言に、私の心が動いた。


あっちゃんと喧嘩をしたことがない!と、以前ブログで話したが、一回だけあったことを…突然思い出した。


台所に私はいた。


一瞬!お尻に何かが刺さった。

お尻にそれはそれは強い痛みを感じた。




【長くなりそうなので…

前編終了させていただきます】