夏…って・・・
こんなに暑かったかなぁ。
この街に来て、2年が過ぎた。
先日1人で住んでいるアパートの再契約をした。
あれから2年かっ…。
布団と夏物の服だけ車に積んで…家を出た。
あの時私は、月に1度は帰ろう。心良く娘の近くで住む事を許してくれた義父母の為にも・・・
何年か先・・お世話はできるかどうかは分からないが…、咄嗟の時には帰ってこよう…と考えていた。
しかし1年が過ぎ2年が過ぎる頃には、やっぱり…家に帰るのも億劫になってきた。だって!会いたい人がいないんですもの。
2時間高速飛ばして、帰っても…
白い菊の花買ってお墓に参る…。
嬉しくないんですもの…。
あっちゃんに会える…なんて・・・全く思わないんですもの。
確かに…
誰も知る人のいない街は…気楽だった。現状を忘れさせてくれる訳ではないが・・・
ありきたりの…
心からではない…慰めの言葉を聞かなくても済んだ。
被害妄想…
そう・・・被害妄想に苦しめられることも少なくなった。
そして何より、私は、
伴侶を亡くした可哀想な人…でありながら…誰にも知られずに・・・明るい元気なオバさんを堂々と演じることができる。
それが気持ちいい!
泣いている暇なんかない!
仕事が休みの時には、孫の世話だ!
たとえ腰が痛かろうが、腕が腱鞘炎になりそうだ…とか言っていられない。
この街にいるからこそ…
強くなれるのだ!
この街にいるからこそ…
遠慮しないで面白い時は大声で笑うのだ!
この街にいるからこそ…
ご飯が美味しいのだ!
でも…時々
私はいつまで…ヤドカリ生活をするつもりなんだろう…なんて・・考えることもある。
もう少し…ヤドカリ生活!