最期のデート
1年前の今日…
あっちゃんと最期のデートをした。
(初めて投稿したブログ
「緊急入院」の一部掲載)
よく考えてみると・・・・・
あっちゃんに、また恋をした。
彼への何度目かの恋は、この日よりわずか一週間前から始まったような気がする。
それも、突然に・・・。
愛おしくて・・・・・!
『どうして・・・そんな気持ちになったのか、未だにわからない。
本当にあの時・・・大切にしないと・・あっちゃんがシャボン玉のように・・・壊れてしまいそうな…消えてしまいそうな…気がした。』
だから、12月27日
いつものように、シャワーを浴びようとしているあっちゃんの 背中を流してあげたくて、一緒にお風呂場へ行った。(コンビニに行く前にお風呂に入るのは日課になっていた)
「気持ちいいやろぅ。」
「おぅ」
「明日も洗ってあげるね。」
「おぅ」
次の日12月28日も、
「今日も洗ってあげるから、2時頃お風呂に入ろうね。」
「おぅ」
同じ方向を見つめて、私は、来年と言う年を心待ちにしていた。大掃除も済んだし、後は、のんびり過ごそうと。あっちゃんは、どうだったんだろう?
「明日も、体洗ってあげるね。」
「おぅ」
『今思えば、その体…腹水がかなり溜まっていた。私は、腹水だなんて考えもせず、『こんなに太って!』と、お腹を叩き深刻に受け止めることをしなかった。
「知らない」と、言うことは恐いものだ。腹水なんて…本当に、その名前すら知らなかった・・』
その後、
あっちゃんは仕事に行った。
4時間後・・・携帯が鳴る。もちろんエグザイルの『道』が流れる。
あっちゃんからだ。
6時半にコンビニで待ち合わせをして・・・。
最期の…デート。
でも、何かが違っていた。
柔かな笑顔がなかった。
口数は極端に少なかった。
疲れているようだった。
やっと…動いているようだった。
思い起こせば…
朝から…そうだった、、、。
何か起こりそうな予感があった。それは、どっしりと重く、暗い暗い闇が迫ってくるような、恐怖にも似た不吉な予感だった。
気づいていた…、
確かに、でも…まさか・・・
死ぬなんて
思いもしないから…
最期のデートを…
二人で残り少ない時間を『そうとも知らないで』
・・・過ごしていたんだ。
何も聞こうともしないで…
それが 去年の12月28日だ。
あれから…1年…
私の横にいたあっちゃんは
もう…いない・・
大切な人と通じているテレパシーは本当にあると、あっちゃんが教えてくれた。
遅かった…。
あっちゃん…に、
会いたい…
謝りたい…
