防衛本能…自分のことは消した!
涙もろい私が…
前のように泣かなくなった。もちろん哀しみが癒えたからではない。
泣けば…泣くほど哀しくなるから…我慢しているだけ。
ただあっちゃんを想わない日はない。
今でも…気を抜いていると、意味もなく涙が溢れる。
「泣くのはよそう…」と自覚していないと、いくらでも涙が出てしまう。まだまだこんな状態なのだ。
3年経とうが、多分5年…10年経とうが、私はきっとこんな状態で生きていくのだろう。
そんな私の心の状態を知らない人は、「義香さんはめっちゃ面白い…」って褒められているのか、けなされているのかわからないけれど…そう言う。相変わらず私は女優…!?
演じることが上手いようだ。
だけど…実は、これも本来の私の姿であることには間違いない。私だって、泣いてばかりはいられない。
大好きなガーナチョコは毎日でも食べたくなるし、なっちゃんに会ったら最高のニコニコ笑顔も出る。
現実から少しだけ目を背けることも、泣きたくなったら泣くばかりでなく笑うことも…必要なのだ。
そして…
私はいつの頃からか…
自分のことは…語らなくなったことも…・・。
自然とできた防衛規制だ。
負の感情、気持ちを安定した状態に保つために発生する心理的な作用だ。
そして、もう一つ細かく言うならば、防衛規制の中の「逃避」。
現実逃避が、あの日以来ずっと…続いているのかもしれない。
しばらくは現実逃避のまま暮らそうと思う。