あっちゃんが生きていたら…
欲張りな私は…
仕事もしたい!
孫とも一緒にいたい!
広い家に住みたい!
余裕がある生活をしたい…と思う。
彼が生きていたなら…
あっちゃは…、
きっと治療を受けながら、今もなお入退院の繰り返しであっただろう。だとすると、彼もだが、私も…気が休まる時がない生活を送っているだろう…と思う。
自由が利かない体をかかえて、仕事に急き立てられているそんな彼を見ていたら、私はきっと彼に、仕事を辞めるように提案するだろうし…彼だって辞めざるおえないだろう。
そして、私は…
自分から仕事を辞める様に言ったにもかかわらず…
心の底にある妬みが・・・
そして、
働き盛りの年齢でもある彼に、
愚痴をこぼし、冷たい言葉を浴びせかけていると思う。
大好きな彼のことを哀れに思いながらも・・・
大好きだからこそ・・許せなくて…
可哀想だから・・悔しくて…
欲張りな私が想像していた…
光の当たったキラキラした健康的な夫婦像が、彼の病気のせいで、徐々に崩れてゆくことに、いつのまにか、怒りにも似た哀しみを感じるに違いない。
私は欲ばかりだから…
思い通りにならないことに腹を立て、哀しんでいたに違いないんだ!
