絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

おかあさ~ん!!

 先日…義母の誕生日だった。


 娘に「欲しいものはないか電話する時探ってみて!」と話しておいた。


 数日後、
可愛いコーヒーカップが欲しいんだって!」


「えー⁉︎コーヒーカップ?」


「長く使ってるのは捨てて新しいのに替えたいんだって?」


コーヒーカップ⁉︎そんな物?が…」と…。


 こだわる人はこだわるものなのだろう。私もコーヒー好きだが、カップなんて何でもいいし、欠けるまで使うし…なんて思いながら過ごしていた。


 数日後、楽天に義母が好みそうなコーヒーカップがあったと娘からのメール。
 3種類の中から一つ選んで、意見が合意した。それを贈ることにした。
 誕生日当日に届くように、二人の名前を入れたのし紙を付けてギフト用の可愛い包装紙で包んでもらい送った。


 誕生日当日!!
 いち早く娘のところには、大喜びでお礼の電話があったらしい。(お金を出したのも、贈る手配をしたのも私なのに!!)怒りはないが、所詮こんなものだろうと…がっかりした。)


 私のところには、遅れること半日…
 お礼のメールが届いた。


 だからメールで返した。


 次の日…


「5種類の色違いのカップだから。今日は何色にしよう…って楽しみながら美味しいコーヒーを飲んでます!」って嬉しそうなメールが届いた。


 コーヒーカップで癒しを、喜びを感じられるならば、それで良し!だ・・・と思う一方で…



 実母のことを思った。


 母は、お客様用の洒落たコーヒーカップでコーヒーを飲むことがあったのだろうか?


 いつも冷蔵庫開けて、オロナミンCか牛乳をグイッと飲むか、水道ひねってコップに水をジャーと注ぎ、グビグビッと飲むか…
 そんな勇ましい⁉︎というか…
 慌ただしいというか…


 『いつも何かに急いでいた』ような…
 専業主婦なのに…何に急ぐことがあったのだろうか…。
 ゆっくりお茶でもコーヒーでも飲めばよかったのに…
 くつろいで…。



 老夫婦(義父母)は、
 二人揃って…
 コーヒータイム…かっ・・・


 何故かそのメール見て泣けてきた。


 母が生きていてくれたら…
 例え主人が亡くなっていても…


 母が生きていてくれさえすれば…なんて…思えて・・


 生きていたら…
 その何倍もする高価な綺麗なコーヒーカップを母にプレゼントして、二人でコーヒーを飲みたかったなぁ。


 主人の思い出話しながら…


 コーヒータイムしたかった。


 お母さ〜ん!


 欲しいものなぁ〜い?




(トン子さん写真ありがとうございます。)

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