絶望の底から青い空を見て・・・

2014年12月31日
私の目を見て医師は、言った。
「24時間の命です。」
2015年1月20日最愛の夫は、死んでしまった。
死・借金・裏切り・崩壊・人間不信…
今、独り…目に見えない何かと闘いながら生きていく…。
逢いに逝けるその日まで…。

雪が笑ってる!

 雪…が・・・

 降っていました。


 ユニットの窓から利用者さんと一緒に眺めました。

 綿雪でした。

 綺麗でした。

 今年に入ってから…3回目でした。


 綿雪は…

 路面に落ちたらすぐに溶けているように見えました。


 儚い・・・


 冬…

 雪が降る頃になると決まって思い出すことがあります。


 主人は、大学時代に冬になるとスキーをしに行ったそうです。

 なかなかの腕前だったようです。


 結婚した年…

 雪の季節を目前に…

 スキーウェアを買いに行くことにしました。


 上下がつながったスキーウェアで、2色の配置を逆にしたデザインのお揃いのウェアを選び購入しました。そして帽子、ゴーグル、靴下に手袋…も全部揃えました。

 準備万端!

 いつでも行ける!


 冬が待ち遠しく…、

 

 そのスキーシーズンになった頃…


 私のお腹に新しい命が宿りました。

 しかし、切迫流産の為入院することになったのです。


 だから…スキーに行くことはできませんでした。


 次の年からは、スキーどころではありません。


 いつしか…スキーのことは忘れてしまっていました。

 一度も袖を通さないままのそのお揃いのスキーウェアも箪笥の中で眠りっぱなしになっていました。


 それから、30年が経ちました。


 あのスキーウェアは、値札の付いたまま箪笥の中でまだ…眠り続けていました。


 主人と…まだ一緒にしたいことが沢山ありました。

 主人と…お爺さんお婆さんになりたかったです。


 そのスキーウェアは…

 雪を見ることもなく…

 

 光を浴びないまま…です。


 雪が降ったら…

 思います。



 スキー場で…

 主人の姿を見たかったと…。


 真っ白な世界で笑う

        主人が見たかった…

×

非ログインユーザーとして返信する