見えそうで…見えない・・
桜が…
散っています・・
綺麗です。
私も…
綺麗なまま…
皆んなに惜しまれながら…
去って逝きたいと…
桜の花を見ると思います。
この頃は特に散り際の桜が好きです。
しかし、遺される方は違います。
いつまでも「惜しい」気持ちは拭えません。
あの日からも毎年…桜を眺めてきました。
あの桜の下で…
お弁当を広げお酒を飲み、満面の笑みの主人を思い出すと、今でも桜の木の何処かにいるのではないかと…
探してしまいます。
そんなことを思いながら…
今…帰りの新幹線の中です。
段々と「別れる」ことのしんどさを感じています。
4、5日大阪に居ては、一人…アパートに帰る。
このループが・・・。
新幹線の旅は好きですが…。
途中から高齢のご夫妻が乗って来られました。席に座るなりお弁当をひらいて食べています。
「疲れたのぅ」
「そうですね」
広島の方でしょうか?
ご主人さんの方は、ワンカップをあけゆっくり食事を楽しんでいる様子、窓際に座り景色を肴に…
「おかずばっかりの弁当が良かったのぅ」
「あったでしょう。入り口側に。」
もう食べ終わった奥様がそう話しています。
奥様の方はひと足早く食事を終え、座席にもたれかかり疲れを癒すべく目を閉じています。
私の20年後…
こうなる予定でした。
だけど…
私は、
一人…
コーヒーと携帯・・・
おしゃべりする人はいないけれど…
移りゆく景色が、
揺れるがままの時間が、
私の心を包み込んでいくようです。
癒されていくのが分かります。
気楽…
静けさを邪魔されない…
思い出に浸り…
帰り着いても誰も気遣う必要がない身軽さ…
そんな私自身を思った時…
これもありかもな・・
なんて…考えています。
