水か石か
私は父に似たのか。
母は、他人の噂話、愚痴、弱音を一切口にしなかった。
あっちゃんの死後…
私自身が置かれている立場を顧みた時、あらゆる人や物が妬ましく感じられ不快感をあらわにした。嫉妬し、恨み…一人の時には、暴言を吐き、人を愚弄し…
(ほとんどの暴言は、コンビニとその関係者に対して…)
私は…完全に壊れていた。
・・・壊れている。
しかし…そうしてみたところで、私の気持ちは、落ち着く訳でもなく返って、自分の姿が浮き彫りになり惨めになった。
嫉み…恨んだところで何も生まれない。分かっていながらも心の弱さがそうさせてしまう。
「 恨みは水に刻み、恩は石に刻め」
母から教わった精神だ。
忘れていた…
そんな気持ちになれなかった…
水に刻むべき物…
石に刻むべき物…
あっちゃんへの執着心は、
水か石…どちらに刻むべきか。
心を洗いたい…
